クレバリー英外相、COP27で途上国向け支援発表

(英国、エジプト、ナイジェリア、コロンビア)

ロンドン発

2022年11月09日

英国のジェームズ・クレバリー外務・英連邦・開発相は11月7日、エジプトでの国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)で、開発途上国の気候変動適応支援に向けた1億ポンド(約168億円、1ポンド=約168円)超の投資を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

まず、気候変動に伴う災害に直面する国に、2,070万ポンド規模の災害リスクファイナンスを拠出、災害後に保険や資金により迅速にアクセスできるよう支援する。これは2021年の英国でのG7会議で発表した1億2,000万ポンド規模の災害リスクファイナンスへのコミットメントの一環だ。

1,300万ポンドを気候変動に対して脆弱(ぜいじゃく)な国の支援のために拠出。これには適応に関する技術支援を促進するサンティアゴネットワークに対する資金も含まれている。

ナイジェリアには9,500万ポンドの投資を行い、気候変動に対して強靭(きょうじん)な農業プログラムの開発支援を行う。生産性向上に加えて、排出量の削減にも資するとしている。

また、コロンビアとの持続可能な成長に向けたパートナーシップ(Partnership for Sustainable Growth)を更新するため、同国と覚書を締結。気候変動問題の両国間の協力深化、自然・生物多様性の保護・回復に向けた取り組み拡大を目指す。

クレバリー外相は翌8日にも、アフリカ諸国向けの支援を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。2億ポンドをアフリカ開発銀行の気候変動対応ウインドー(Climate Action Window、CAW)に拠出する。CAWは気候変動に伴う影響への適応を支援するため、脆弱な国に対して気候ファイナンスを提供する新しいメカニズム。今回の2億ポンドは7日にリシ・スナク首相が発表した、2025年までに拠出する「適応」資金の一部としている(2022年11月8日記事参照)。

(レイナー・あや)

(英国、エジプト、ナイジェリア、コロンビア)

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