日本茶イベントが盛況、サンフランシスコ国際ティー・フェスティバル

(米国、日本)

サンフランシスコ発

2022年11月14日

米国一般消費者向けの茶のイベント「サンフランシスコ国際ティーフェスティバル外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が1156日にサンフランシスコ市内で開催された。同イベントは新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年、2021年と開催されず、2019年以来3年ぶりの開催となった。来場者は事前にチケットを購入した上で、渡されるコップを片手に、各国の多種多様な茶を試飲でき、出展者と直接コミュニケーションが取れる。また、同イベントは、主に一般消費者向けだが、ティーショップなどビジネス関係者の来場もある。主催者によると、2,700枚のチケットが全て売り切れた。

同イベントには、30のベンダーがブース出展した。日系企業では、杉本製茶外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますCuzen Matcha外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが出展した。また、ジェトロも同イベントにブース出展し、来場者に対して日本茶のPRを行った。2日間で400人以上の消費者がジェトロのブースを訪れた。

ジェトロのブースでは、日本茶インストラクターがブースを訪れた消費者に説明をしながら、鹿児島製茶外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますおさだ製茶外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの茶葉を抹茶、煎茶、ほうじ茶、玉露など消費者の希望に応じて提供した。試飲した消費者からは、ほうじ茶の香ばしい匂いを評価するコメントや、抹茶の甘さを評価するコメントが寄せられたほか、玉露を初めて飲んで購入に関心を示した消費者も見られた。ジェトロは来場者に対して、Amazon(アマゾン)内に日本食品海外プロモーションセンター(JFOODO、注)が特設する日本茶プロモーションサイトに掲載される2社のページを紹介し、会場で試飲した各種の茶を電子商取引(EC)サイトで購入できることを説明した。

写真 ジェトロの日本茶PRブースの様子(ジェトロ撮影)

ジェトロの日本茶PRブースの様子(ジェトロ撮影)

また、ジェトロのブースを訪れた消費者に対し、知っている日本茶の種類を聞いたところ、「抹茶」「ほうじ茶」「煎茶」の回答が多かった。他方で、生産地まではあまり意識していないという声も聞かれた。抹茶に親しむある消費者からは、「ラテやケーキなどのかたちで抹茶を消費する」といったコメントもあった。さらに、日本茶を買う誘因となる媒体を聞いたところ、「ソーシャルメディア(例:インスタグラム、フェイスブック)」「口コミ」「ウェブ広告(例:グーグル、アマゾン)」と答えた消費者が多かった。また、上記の3つのメディア媒体に比べると数は少ないものの、試飲できること、直接話を聞けるなどから「店頭でのプロモーション」と答える消費者も一定数いた。

(注)JFOODOは、20174月に日本政府によって設立された日本産農林水産物・食品のブランド構築のためのプロモーション専門機関。JFOODOでは、プロモーションの実施に先立ち、市場調査の分析などに基づいたマーケティング戦略を策定し、その戦略に基づいて、現地で消費者向けのプロモーションを実施している。

(石橋裕貴)

(米国、日本)

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