「AEA2022」で日本のスタートアップが優勝、その他の2賞も同時受賞

(日本、シンガポール、タイ)

イノベーション促進課

2022年11月02日

アジア各国・地域の技術系スタートアップがコンテスト形式で競う「アジア・アントレプレナーシップ・アワード(AEA)2022外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が10月26、27日、全編オンラインで開催された。エントリー企業24社外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますのうち、優勝企業は、スマートフォンで眼科検査を可能にするデバイスを開発する日本のウイインク(OUI Inc.外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)となった。

AEAは、日本の公的機関や民間企業、教育機関が共催するアワードで、開催地の「柏の葉キャンパス」(千葉県柏市)はさまざまな大学、研究機関、医療機関が集積するエリアだ。柏の葉キャンパスを日本が誇るイノベーション拠点として世界に発信すべく、2012年から毎年開催されている。

11回目となるAEA2022には、アジア9カ国・地域(注1)から選出された24社のスタートアップが参加した。参加企業は「ヘルスケア」「ワークスタイル&ライフスタイル」「サステナビリティー」のテーマに関連したプレゼンテーションを行い、事業の革新性や日本での事業展開の可能性など、幅広い観点から競い合った。

写真 現地スタジオの様子。エントリー企業はオンラインで登壇(ジェトロ撮影)

現地スタジオの様子。エントリー企業はオンラインで登壇(ジェトロ撮影)

優勝したウイインクは、眼科医が創業した大学発スタートアップ企業だ。世界の失明を50%減らし、眼から人々の健康を守ることをミッションとしている。同社は、開発したスマートフォン装着型医療機器「スマートアイカメラ(SEC)」について発表した。SECを用いることで、従来の細隙灯(さいげきとう)顕微鏡(注2)と同等の眼科診断が、場所を選ばずいつでも誰でも可能になり、また、従来の顕微鏡を用いるよりも費用が安価なことをアピールした。創立者がベトナムで参加した白内障キャンプでは、検査機器が不足しており、診察が困難だった。その際、スマートフォンの光を眼科医が使用する光に変換することができれば、スマートフォンで診察ができるのではないかとひらめいたという。

ウイインクは、優勝に加え、ライフサイエンス賞など他の2賞と合わせて計3賞を同時受賞し、「非常に光栄だ。日本での今後の協力を楽しみしている。われわれの技術で多くの協力関係を築いていきたい」と今後の展望を語った。

写真 優勝したウイインクの表彰式(ジェトロ撮影)

優勝したウイインクの表彰式(ジェトロ撮影)

ジェトロは前年に続き、AEAの共催者としてエントリー企業の推薦などを行った。ジェトロが推薦した企業のうち、シンガポールのナーボテック(Nervotec外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)、タイのムイ・ロボティクス(MUI Robotics外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)が6社からなるファイナルセッションに進出し、ナーボテックが準優勝した。

ナーボテックは、映像分析技術を用いることにより、非接触でバイオマーカーを測定・分析することが可能な遠隔健康管理モバイルプラットフォームを提供するスタートアップだ。同社が提供するアプリを用いることにより、携帯電話で顔をスキャンするだけで、心拍数や心拍変動、呼吸数などのバイタルサインを測定することができるという。同社は準優勝に加え、オーディエンス賞(視聴者から最も多くの投票を得た企業が受賞)などの2賞と合わせて計3賞を同時受賞し、「受賞を光栄に感じている。今後、日本市場に参入して日本企業と協業していきたい」と、日本市場進出や日本企業との協業連携への意気込みを語った。

写真 準優勝したナーボテックの表彰式(ジェトロ撮影)

準優勝したナーボテックの表彰式(ジェトロ撮影)

ファイナルセッションの審査員を務めたマイケル・アラファント氏は、AEA2022の審査の総評として「どのチームも素晴らしく、受賞企業を決めるのが難しかった。審査員は商業的・社会的な関心のバランスや、非常に深いサイエンスに裏打ちされた技術に感銘を受けた。AEA2022に参加したチームの今後の発展を楽しみにしたい」と語った。

AEAでは、スタートアップの参加条件として「日本市場への進出、もしくは日本企業との連携意欲」を掲げるなど、参加スタートアップと日本企業とのマッチング支援にも取り組んでいる。参加スタートアップとの協業連携・マッチングに関心のある方は、AEA2022運営委員会・事務局(E-Mailinfo@aea.events外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)に連絡を。

(注1)バングラデシュ、インド、日本、マレーシア、ニュージーランド、シンガポール、台湾、タイ、ベトナム。

(注2)帯状の光を目に当て、主に前眼部を観察する顕微鏡。

(山崎雄介)

(日本、シンガポール、タイ)

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