COP27でアフリカ向けの気候変動関連の資金調達支援策を公表

(アフリカ)

中東アフリカ課

2022年11月15日

エジプトで開催中の国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27、2022年11月7日記事参照)で、11月9日は「ファイナンスデー」として、国際機関や民間銀行の融資、官民の投資などに焦点を当てたイベントが多数開催され、アフリカへの支援策も公表された。

国連アフリカ経済委員会(UNECA)は、アフリカ諸国を対象とするグリーンで持続可能な資金調達に関するイニシアチブの立ち上げを公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同イニシアチブは、気候変動に脆弱(ぜいじゃく)な国に対して、気候変動関連の損失や災害復興にかかる資金の支援などを目的とする。アフリカ政府への低金利の借入制度、ソブリン債やODAの増加、債務免除などの支援策が提案されている。

COP27議長国のエジプトが国際機関や各国の援助機関などと協力して作成した「公正な資金調達のためのシャルム・エル・シェイク・ガイドブックPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」も公表された。気候変動への「適応」と「緩和」などのグリーン資金を動員し、民間部門のアフリカへの融資や投資を促進する狙いがある。民間投資の機会やリスクについて、地域や産業別に特定している。

さらに、気候変動対策の資金調達の1つの手段となるカーボンクレジットに関するアフリカ・カーボンマーケット・イニシアチブも発足した(2022年11月11日記事参照)。

ロイター通信によると、国連は途上国の気候変動に関する投資候補となる合計1,200億ドル相当のプロジェクトのリストを作成した。また、レソトとボツワナ間の水供給プロジェクト(30億ドル)、モーリシャスの水道事業など、アフリカでの19件のプロジェクトが含まれると報じた。

(井澤壌士)

(アフリカ)

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