習国家主席がベトナム書記長と会談、サプライチェーン構築などで協力

(中国、ベトナム)

北京発

2022年11月04日

中国の習近平国家主席は10月31日、北京市でベトナム共産党のグエン・フー・チョン書記長と会談した。中国外交部の発表によると、双方は「四好精神」(注1)と「16字の方針」(注2)を堅持し、伝統的な友好関係を固め、戦略的コミュニケーションを強化するとした。また、政治的な相互信頼を深め、意見の不一致の適切な管理を進め、新時代の両国間の全面的な戦略的協力パートナーシップを新たな段階に引き上げることで一致したとしている。

習国家主席は、経済面では両国間で安定した産業チェーン・サプライチェーンシステムを構築し、中国の技術集約的企業がベトナムへ投資することを奨励するとした。また、医療・衛生、グリーン発展、デジタル経済、気候変動対応分野での協力を深めるとした。

会談を受けて、11月1日付で「中越の全面的な戦略的協力パートナーシップのさらなる強化と深化に関する共同声明」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが発表された。上記の協力のほか、ベトナムとの貿易不均衡緩和のために、ベトナムから中国側へのサツマイモ、かんきつ類、ツバメの巣などの輸入、中国からベトナム側への乳製品の輸入について市場アクセスを進めるとした。

また、南シナ海の状況について、2011年の「中国・ベトナムの海上問題解決指導の基本原則に関する合意」を引き続き順守するとともに、各自の主張・立場に影響しない過渡的、臨時的な解決方法を協議するとした。その上で、双方が受け入れることができる基本的かつ長期的な解決方法を探り、国際法に適合する「南シナ海行動基準」の合意を目指すとした。ベトナム側が「一つの中国」原則を支持することも盛り込まれた。

チョン書記長の訪中に先立ち、10月29日付の「環球時報」は、ベトナムの「軍事同盟に加入しない、同盟を組んで他国に対抗しない、国内に外国の軍事基地を置かず他国との戦争に領土を利用させない、国際関係の中で武力の使用もしくは武力による威嚇は行わない」という方針を評価するとした。その上で、10月の米国のダニエル・クリテンブリンク国務次官補によるベトナム訪問は、中国の外交上の孤立を狙ったものとして「中越関係は特殊な意味を持つことを、大国は理解できない」と評した。

(注1)「良い隣人、良い友人、良い同志、良いパートナー」の関係。中国語では全て「良い」という意味の「好」という文字がつく。

(注2)「長期安定、未来志向、善隣友好、全面協力」という方針。中国語で16文字で表現されている。

(河野円洋)

(中国、ベトナム)

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