COP27でジャパンパビリオンがオープン

(エジプト、日本)

カイロ発

2022年11月08日

エジプトのシャルム・エル・シェイクで開催されている国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)において、117日、環境省が取りまとめるジャパンパビリオンがオープンした。

ジャパンパビリオンには11社・団体が出展し、(1)温室効果ガス排出量を直接削減する「緩和策」、(2)排出が避けられない二酸化炭素(CO2)を原料としてリサイクルする「活用策」、(3)気候変動の悪影響を最小限に抑える「適応策」の3つのテーマで、日本の最新技術や取組を展示・セミナーを通じて発信する。また、特設ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます上のバーチャル・ジャパン・パビリオンでは20社・団体が紹介されている。

写真 COP27ジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)

COP27ジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)

オープン当日に小池百合子東京都知事が巡覧し、「非常に具体的でわかりやすく、他国の来場者の参考になるのでは。特にアフリカなど、廃棄物対策と同時に気候変動対策を迫られる地域において、双方を一気に解決するようなヒントもあった。『技術の日本』を環境の分野でこそ発信してほしい」と述べた。

写真 小池都知事の巡覧の様子(ジェトロ撮影)

小池都知事の巡覧の様子(ジェトロ撮影)

3つのテーマのうち、COP27議長国エジプトが重要性を強調する気候変動への「適応策」を展示するのは、スペースクール、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、農林水産省の3社・団体だ。スペースクールは、炎天下でも電気を用いずに建物やテント、コンテナ内の温度を外気温以下に保つ放射冷却技術を展示した。同社最高執行責任者(COO)の夘瀧高久氏は今回の出展について、「特に中東・アフリカ地域の政府関係者にアプローチしたい。当社技術は日射が強く、気温の高い地域で需要が見込まれる。また電気がなくても機能することが強みで、オフグリッドの地域でこそ特に役に立つ」と述べた。

COP27ジャパンパビリオンおよびバーチャル・ジャパン・パビリオンの展示は1118日まで実施される。

(塩川裕子)

(エジプト、日本)

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