第3四半期の貿易は輸出入ともに堅調、自動車産業の輸出が好調

(メキシコ)

米州課

2022年11月04日

メキシコの国立統計地理情報院(INEGI)が10月27日に発表したところによると、2022年第3四半期(7~9月)の貿易収支は123億5,300万ドルの赤字を記録し、赤字幅が前年同期比で22.7%拡大した(添付資料表1参照)。輸出は1,495億1,300万ドルで21.4%増、輸入が1,618億6,600万ドルで21.5%増加した。

輸出の内訳をみると、石油部門が104億ドルで前年同期比28.9%増加した。非石油部門では、鉱産物が10.6%減少し21億ドルと不調だったが、農牧産品が12.8%増の43億7,100万ドル、工業品は21.8%増加して1,326億4,200万ドルと好調だった。工業品は、自動車産業の輸出が32.7%増加し430億5,900万ドルとなった。自動車の輸出は、9月単月でみても前年同月比42.1%増加しており、単月では2020年12月以降最も輸出台数が多い月だった(2022年10月14日記事参照)。製造品輸出を仕向け地別にみると、輸出額全体の84.2%を占める米国への輸出は1,117億1,900万ドルで前期比22.0%増加しており、製造品輸出全体の増加に大きく寄与した(添付資料表2参照)。また、自動車産業の輸出も米国への輸出が30.0%増と大幅に拡大している(添付資料表3参照)。

輸入の内訳をみると、消費財、中間財、資本財と全ての項目が前年同期比で増加しており、それぞれ225億8,700万ドル(38.3%増)、1,268億1,500万ドル(18.8%増)、124億6,300万ドル(22.1%増)だった。INEGIによると、第3四半期の第二次産業(鉱業、建設、製造業、電力・水道)の実質GDP成長率は前期比(季節調整済み)で4.3%となっており、第二次産業で消費される部品や材料などの中間財や、機械などの資本財の輸入の増加につながったとみられる。

(小西健友)

(メキシコ)

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