サブサハラアフリカの人口は2100年に34.4億人に到達の見込み

(アフリカ、ナイジェリア、エチオピア、コンゴ民主共和国)

中東アフリカ課

2022年11月16日

国連は11月15日、世界人口予測2022年版を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。発表によると、同日付で世界人口は80億人を突破した。世界人口は2080年には100億人を超え、ピークに到達すると予測している。

サブサハラアフリカ地域については、1980年代以降、世界最速で人口が増加しており、2022年の11億5,000万人から2030年に14億人、2050年に20億9,000万人、そして2100年には34億4,000万人に到達する見込みだ。2021年の合計特殊出生率(注1)は4.6と世界平均の2.3を大きく上回る。2050年までに人口増加が世界で最も顕著と予測されている8カ国(注2)のうち5カ国がアフリカだ。特にコンゴ民主共和国とタンザニアは最も著しく、今後、年率2~3%で人口増加すると予測している。

人口増加は、労働人口の増加や市場拡大など大きな機会を生む一方で、貧困や不平等、インフラ不足といった課題に拍車をかける可能性がある。急速に人口が拡大するアンゴラやウガンダ、マダガスカルでは、貧困はむしろ拡大している。サブサハラアフリカの高等教育の修了率はこの10年でわずか3.4ポイントしか伸びておらず、世界で最も低い26.7%にとどまっている。出生時平均寿命も2021年時点で59.7歳と世界平均の71歳に及ばず、世界で最も短命な地域となっている。

(注1)1人の女性が一生のうちに出産する子供の平均数。

(注2)コンゴ民主共和国、エジプト、エチオピア、インド、ナイジェリア、パキスタン、フィリピン、タンザニア。

(佐藤丈治)

(アフリカ、ナイジェリア、エチオピア、コンゴ民主共和国)

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