上海市、都市間移動の新型コロナ防疫対策をさらに強化

(中国)

上海発

2022年11月24日

中国の上海市政府は11月22日、同市への訪問者の健康管理のため、24日午前0時以降、全ての入境者に対して以下の措置を適用すると発表した。これにより、同市が11月17日に通知した都市間移動による入境者に対する防疫措置(注)が具体化・強化される。

  • 上海市に入境時、上海市健康コード上に「入境後5日未満」であることを表示する。
  • 上海市健康コードが「入境後5日未満」の者は、飲食サービス店(バーを含む)、ショッピングセンター(百貨店を含む)、スーパーマーケット、市場、美容院、入浴施設、フィットネス関連施設、アミューズメント施設などの公共施設に入ることを禁止する。
  • これまで義務付けていた、入境後に3日間で3回のPCR検査(2022年10月13日記事参照)を強化し、入境後5日目にも検査を実施する。検査で陰性が確認された場合、上海市健康コード上の「入境後5日未満」の表示が消える。

上海市では11月23日に67人の新規感染者(無症状感染者を含む、国内症例のみ、以下同様)が確認されている。中国全土では同日、3万1,444人の新規感染者が確認されており、過去、感染者が最も多かった2022年4月13日の2万9,317人を上回った。

(注)11月17日に上海市が通知した防疫措置は以下のとおり。

  1. 上海への入境者は上海に到着する前に、同市行政サービスアプリ「随申弁」の「上海到着者向けサービス」ミニプログラムを通じて、詳細な関連情報を記入しなければならない。
  2. 入境時に「到着時検査」を厳格に実施し、「健康コードのスキャン」「即採取、即移動」を実行しなければならない。上海到着後24時間以内に1回のPCR検査を行わなければ、健康コードが黄色になる。
  3. 入境者は到着後12時間以内に居住地の居住委員会や職場(または滞在するホテル)に報告し、3日間で3回のPCR検査を完了しなければならない。7日間は自主的な健康観察を実施し、会食や集会、人が密集する場所に行かないようにするほか、外出時はマスクを着用する。
  4. 7日以内に国内の感染症高リスク地域への旅行または滞在歴がある人は、上海市への入境後、7日間の在宅隔離を実施する。隔離期間中は上海市健康コードが赤色になり、この間の外出は不可。隔離期間の1、3、5、7日目にPCR検査を実施すること。
  5. 到着後すぐに必要な登録を行わない者や、故意な隠蔽(いんぺい)を行って防疫措置の徹底に協力せず、感染症の伝染・拡散をもたらした者は、しかるべき法律的責任を負う。

(神野可奈子)

(中国)

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