ジェトロ、在欧日系企業のイノベーションミートアップ開催

(英国、欧州、日本)

ロンドン発

2022年11月10日

ジェトロは10月14日、日東ヨーロッパ(Nitto Europe)と「在欧日系企業イノベーションミートアップ」を共催し、在欧日系企業の約20人が参加した。

前半で、日系企業による海外でのオープンイノベーション活動事例紹介として、日東イノベーションズの竹本光伸氏が登壇。講演では、日東電工のビジネスモデル「三新活動」(注)について、粘着テープから生まれた新製品や新用途、そこから生まれた新たな需要を例に説明。また、日系企業の欧州でのオープンイノベーション活動に関して、日系企業間のつながりを深めることが重要と述べた。

後半では、欧州でスタートアップ投資を進める日本人ベンチャーキャピタリスト、グローバル・ブレインの上前田直樹氏と、NordicNinja VCの宗原智策氏を招いたパネルセッションが行われた。

欧州スタートアップエコシステムの特徴に関して、上前田氏は全体の傾向として、ディープテックとフィンテック、最近はクライメートテックが主流と紹介。例として、英国は人工知能(AI)やサイバーセキュリティー、フィンテック、ライフサイエンス、ドイツはインシュアテック、フィンテック、AIで強みを有していることに触れた。

宗原氏は、北欧とバルト3国はデジタルのほか、脱炭素やサーキュラーエコノミーなどの分野にも力を入れていると紹介。また、クライメートテック市場ではシリコンバレーが大きいものの、伸び率は北欧がトップとした。クライメートテック専門のベンチャーキャピタル(VC)が立ち上がっている点も北欧の特徴と紹介した。

オープンイノベーションを推進していく上での日系企業へのアドバイスとして、宗原氏は、日系企業側で協業イメージの解像度をより高め、具体的な仮説を持った上で面談に臨むことが重要と指摘。上前田氏もこれに同意し、さらに、スタートアップとの協業を進める選任チームの設立や、5~10年単位での人材育成、トップのコミットメントが必要と述べた。

欧州スタートアップの発掘に関して、上前田氏は、VCや現地アクセラレーターを通じた紹介が効率的としつつ、同時に、スタートアップ側の現場を理解するために、まず複数社とどのような協業が実現できるか本気で考えてみることが肝要と述べた。スタートアップの目利きに関して、宗原氏は、既存の投資家に直接話を聞いてみることを提案。企業のマーケットへのアプローチ方法や事業拡大戦略のほか、企業の変遷を知ることができると述べた。

写真 日東電工の取り組みを紹介する、竹本ビジネスディベロップメントマネージャー(ジェトロ撮影)

日東電工の取り組みを紹介する、竹本ビジネスディベロップメントマネージャー(ジェトロ撮影)

写真 欧州スタートアップに関するパネルセッションの様子〔ジェトロ・ロンドン事務所の伊藤吉彦氏(左)、グローバル・ブレインの上前田氏(中央)、NordicNinja VCの宗原氏(右)〕(ジェトロ撮影)

欧州スタートアップに関するパネルセッションの様子〔ジェトロ・ロンドン事務所の伊藤吉彦氏(左)、グローバル・ブレインの上前田氏(中央)、NordicNinja VCの宗原氏(右)〕(ジェトロ撮影)

(注)新製造開発、新用途開拓、新需要創造。

(伊藤吉彦、レイナー・あや、島村英莉)

(英国、欧州、日本)

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