COP27でサウジ・グリーン・イニシアチブ・フォーラム開催
(サウジアラビア)
中東アフリカ課
2022年11月15日
「サウジ・グリーン・イニシアチブ(Saudi Green Initiative:SGI)・フォーラム」が11月11~12日、国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)開催中のエジプトのシャルム・エル・シェイクで開催された。
SGIフォーラムには、サウジアラビアのアブドゥルアジーズ・ビン・サルマン・エネルギー相や、アブドゥルラフマン・アルファドリー・環境・水・農業相のほか、気候専門家やオピニオンリーダーが参加し、サウジアラビアが2021年に発表(2021年10月25日記事参照)した気候変動目標の達成に向け、これまでに実施した政策や今後のロードマップなどについて議論が行われた。
フォーラム初日にアブドゥルアジーズ・エネルギー相が(1)年間約2,000万トンの二酸化炭素(CO2)削減を見込む13の再生可能エネルギープロジェクトを開発中、(2)2023年に「温室効果ガス(GHG)クレジット・オフセット・スキーム」立ち上げ、(3)世界最大規模のCO2回収・貯留(CCS)ハブにかかる国営石油会社サウジアラムコとの共同開発契約締結などを発表した。2日目には、サウジアラビアが国連気候枠組み条約(UNFCCC)事務局と共同で、2023年にMENA(中東・北アフリカ地域)気候ウイーク(注)を主催することが発表された。
また、SGIフォーラム会場には展示会場が併設され、SGIの目標の「緑化と土壌劣化削減」「持続可能な発展の促進」「野生動物と生物多様性の保護」「循環型炭素経済」の4つのテーマに沿って、サウジアラビアの取り組みを紹介している。「循環型炭素経済」のエリアでは、サウジアラムコによるクリーン水素製造技術や、サウジアラビア基礎産業公社(SABIC)によるCO2回収・精製プラントなどの脱炭素技術が展示されている。同展示会はCOP27の会期終了日の11月18日まで開催の予定。
(注)第1回MENA気候ウイークは2022年3月28日~3月31日にアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催された。
(久保田夏帆)
(サウジアラビア)
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