大統領選決選投票でルーラ元大統領が当選、投資伴う経済発展に着手を表明

(ブラジル)

サンパウロ発

2022年11月01日

ブラジルで1030日、大統領と州知事選挙の決選投票が行われた。大統領選では、高等選挙裁判所(TSE)による集計結果(開票率100%)で、ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ元大統領〔労働者党(PT)〕の得票率が50.9%と、現職のジャイール・ボルソナーロ大統領〔社会自由党(PL)〕の49.1%を上回り、ルーラ氏の当選が決まった。

投票前日に発表された民間調査会社ダッタフォーリャの世論調査では、ルーラ候補の支持率が52%、ボルソナーロ候補は48%で、実際の投票では得票差が縮まった。

ルーラ氏は1945年生まれの77歳。20031月~200612月、20071月~201012月の2期にわたり大統領を務めた。労働者党がルーラ氏の署名とともに決選投票直前の27日付で公開した「明日のブラジルに向けた手紙」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注)によると、「投資を伴う経済発展」は各州政府との協力から着手し、国内外で資金調達と協力を取り付けながら、公共投資や民間投資、国内消費、商業・サービス・農業、工業の発展を目指す。また、公共・社会サービスや戦略的な天然資源分野への投資を強調したほか、公的な金融機関である国立経済社会開発銀行(BNDES)や国営石油会社ペトロブラスなどが重要な役割を果たすことにも言及した。労働者の最低限の権利を保障するために新たな労働法を確立することも盛り込んだ。また、零細・中小企業向けに低金利で融資することでイノベーションの役割にも期待するとした。「持続可能な農業」では、食糧の生産・輸出国としてブラジルが世界で最も重要な国であることに触れ、天然資源の保護と食糧生産を両立させることでブラジルの優位性を生かしていく。ブラジル農業・畜産・供給省の傘下で食品や繊維、エネルギー生産のために熱帯環境下の農業や畜産の研究・開発を進めるブラジル農牧研究公社(EMBRAPA)への強力な投資の必要性も明記している。

写真 決選投票前日、パウリスタ大通りでルーラ氏を応援するフードデリバリー宅配員たち(ジェトロ撮影)

決選投票前日、パウリスタ大通りでルーラ氏を応援するフードデリバリー宅配員たち(ジェトロ撮影)

州知事選では12州で決選投票が行われ、サンパウロ州知事選でタルシシオ・フレイタス候補〔共和党(Republicanos)〕が55.27%の得票率で、フェルナンド・アダジ候補〔労働者党(PT)〕の44.73%を上回り当選した(開票率100%)。

(注)6月にルーラ候補が公開した「国家再建・変革プログラム方針2023-2026(2022年7月5日記事参照をやや具体化した資料となる。

(古木勇生)

(ブラジル)

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