世界貿易量、2023年には1%増に、WTO発表

(世界)

国際経済課

2022年10月07日

WTOは10月5日、世界貿易見通しを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますし、2022年の世界貿易量(輸出入平均)は前年比で3.5%増と、4月の予測(3.0%増)から上方修正した。2023年は1.0%の増加にとどまるとの見通しを示し、4月の予測(3.4%増)から大幅な下方修正となった。

2022年の輸出量の伸び(予測値)を地域別にみると、中東で14.6%増と最も高く、次いでアフリカ(同6.0%増)が力強い回復を示す。これらの地域では2023年の輸出はマイナスが予測されているが、輸入は堅調に推移するとみられる。そのほか、北米(同3.4%増)、アジア(同2.9%増)、欧州(同1.8%増)、南米(同1.6%増)は前年から伸び率が鈍化しており、CISは同5.8減とマイナスに転じている。

要因として、欧州では、ロシアのウクライナ侵攻を受けたエネルギー価格の高騰が家計支出を圧迫し、さらに製造コストを上昇させていること、米国では、金融引き締め政策による支出の抑制、中国はゼロコロナ政策や、外需の低迷と相まった生産の混乱などを挙げた。

主要国の7月までの月次データから世界のサービス貿易(輸出)をみると、旅行や輸送は新型コロナウイルスのパンデミック関連の規制が緩和されたことから、多くの国・地域で回復した。一方、中国はゼロコロナ政策により、旅行で21%のマイナス(前年同期比)となっている。

WTOのンゴジ・オコンジョ=イウェアラ事務局長は「政策立案者はインフレ対策や雇用維持、さらにはクリーンエネルギーへの移行といった重要な政策目標のはざまで、最適なバランスを見つけるという困難な選択を迫られている」と述べた。また、パンデミック以降導入された暫定的な貿易制限措置について、「グローバルサプライチェーンの縮小はインフレ圧力を高め、長期的には経済成長の鈍化と生活水準の低下につながる」と指摘した。

(注)WTO推計値。財貿易の最新データはこちら外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

(伊尾木智子)

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