上海市、吸入型の新型コロナワクチン接種開始

(中国)

上海発

2022年10月28日

上海市政府は10月25日、吸入型の新型コロナウイルスワクチン(5型アデノウイルスベクター)の追加接種を10月26日から開始外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますと発表した。吸入型ワクチンは康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス)が開発したもので、9月4日に世界初の吸入型ワクチンとして国家薬品監督管理局が緊急使用を承認した(2022年10月21日記事参照)

接種対象者は、中国医薬集団(シノファーム)北京生物製品研究所と、中国医薬集団武漢生物製品研究所、シノバック・バイオテック傘下の北京科興中維生物技術が製造した不活化ワクチンや、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス)が製造したアデノウイルスベクターワクチンを接種した18歳以上で、接種間隔が6カ月ならば、無料で吸入型ワクチンを追加接種することが可能。

上海市の発表によると、臨床研究の結果から、吸入型ワクチンの有効性に関しては、吸入型ワクチンと不活化ワクチンの交互接種は免疫応答を著しく増強することができ、接種6カ月後も高水準の中和抗体を維持しているという。

10月25日時点で上海市の2回接種完了者は2,300万人以上(注1)、3回接種完了者は1,200万人以上となっており、同市政府は3回目接種をしていない市民に接種完了を呼びかけている。

また、同市政府は同日、新型コロナウイルスの防疫コントロールの成果を強固にするため、市内の無料PCR検査を10月31日から11月30日まで延長すること外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますも発表した(注2)。

(注1)上海市の常住人口は約2,489万4,300人(2021年末時点)。

(注2)市内の無料PCR検査や健康コードの付与規則については2022年9月21日記事参照。

(宋青青)

(中国)

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