日中国交正常化50周年、習国家主席と岸田首相が祝電交換

(中国、日本)

北京発

2022年10月03日

中国外交部は9月29日、日中国交正常化50周年に当たり、習近平国家主席が岸田文雄首相と祝電を交換したと発表した。

習国家主席は祝電で「50年前の今日、中日のかつての指導者たちが時局を見極めた長期的な視点から、中日国交正常化という重大な政治的決断を行い、両国関係の新たなページを切り開いた」とした。その上でこの50年の両国関係について、4つの政治文書(注)と重要な共通認識により、各分野での交流と協力を絶えず深め、地域および世界の平和と発展を促進してきたと評価した。

習国家主席は今後の両国関係について「中日関係の発展を非常に重視している。岸田首相とともに、双方が国交正常化50周年を契機に、時代の流れに乗って、共同で新たな時代が求める中日関係の構築に注力するよう、リードすることを望む」とした。

李克強首相も岸田首相と祝電を交換した。李首相は「相互の対立や矛盾をコントロールし、国交正常化50周年を中日関係の新たなスタートとして、引き続き健全で安定した(両国関係の)前進を望む」とした。

9月22日には李首相と、日本の経団連や日中経済協会、日中投資促進機構などをはじめとする経済団体・企業とのオンライン会見が行われた。李首相は国交正常化50周年に言及し、「中国は日本とともに、両国の協力を全方位的かつ幅広い領域で、マルチレベルでレベルアップさせることを望んでいる」とした。また、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の活用にも言及するとともに、新型コロナウイルス感染対策をしっかり行うという前提の下で、日中間の直行便を増加させるとした。

(注)1972年の日中共同声明、1978年の日中平和友好条約、1998年の日中共同宣言、2008年の日中共同声明を指すとされる。

(河野円洋)

(中国、日本)

ビジネス短信 c6e0ce46cc2e8553