世界の2030年のGHG排出量は2010年比で10.6%増、事務局が報告書

(世界)

国際経済課

2022年10月28日

国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)事務局は10月26日、世界各国の気候変動対策に関する報告書を発表した(国連気候変動ニュース10月26日外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。同報告書は、2022年9月23日時点で同事務局に登録された166件の国別温室効果ガス(GHG)削減目標(NDC、注1)の草案を取りまとめたもの。同事務局は、これらNDCがすべて実行された場合の、2030年の世界のGHG排出量(注2)を52.4ギガトン(CO2換算)と推計した。

国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26、2021年10月31日~11月13日開催)以降に、排出削減目標を新規で設定、もしくは更新を行った国・地域が24あり、それらの目標を含めたことで、1年前(の同様のNDCの取りまとめ時点で同54.9ギガトン)よりも2030年の排出量(見込み)が減少した。

しかし、これらNDCがすべて実行された場合でも、GHG排出量は2010年比で10.6%増となる。「産業革命前から世界の平均気温の上昇幅を1.5度に抑える努力を追求する」とのCOP26における採択内容を実行に移すためには、GHG排出量を2010年比で約45%削減する必要があるとされ、「1.5度」実現には程遠い。

同事務局のサイモン・スティル事務局長は、同報告書発表に合わせ、「『1.5度』達成に必要となる排出削減の規模とペースにはまだ及ばない。この目標達成に向け、各国政府は今後8年間で、気候変動計画を強化し、実行に移さなければならない」と述べ、COP27(2022年11月6~18日)開催に向け、各国政府にさらなる気候変動対策の強化を求めた。

(注1)パリ協定において、全ての国が温室効果ガス(GHG)の排出削減目標をNDC(Nationally Determined Contributions)として、5年ごとに提出・更新する必要があると決められている。

(注2)土地利用、土地利用変化および林業における排出分を除く。

(古川祐)

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