タミル・ナドゥ州議会、中央政府のヒンディー語強制に反対決議

(インド)

チェンナイ発

2022年10月28日

インド南部のタミル・ナドゥ(TN)州議会(会期10月17~19日)は中央政府によるヒンディー語の強制に反対する決議を可決した。

決議の内容は、中央政府が運営する教育機関で使用される言語を英語からヒンディー語に置き換えるという連邦議会の委員会の提案に反対を表明するものだ(注)。インド憲法はヒンディー語の拡大促進を中央政府に求めているが、強制までは定めていない。また、インド連邦法により、中央政府の公文書にはヒンディー語と英語を併用することが定められている。

また、与党のドラビダ進歩連盟(DMK)は州議会開催に先立つ10月9日に党大会を開催し、M.K.スターリン州首相を総裁に再選した。同氏はM・カルナニディ元州首相の死去後(2018年8月10日記事参照)、2018年8月から総裁に就任していた。

(注)TN州政府が運営する教育機関では、タミル語と英語による教育を行っているため、ヒンディー語を理解できる人の割合が他州と比べて低い。

(浜崎翔太)

(インド)

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