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カルナニディTN州元首相が死去

(インド)

チェンナイ発

2018年08月10日

インド南部タミル・ナドゥ(TN)州の最大野党、ドラビダ進歩連盟(DMK)のカルナニディ総裁が8月7日、チェンナイ市内の病院で死去した。94歳だった。同氏はTN州の首相として最長となる18年間の在任期間を通じ、社会福祉や産業振興に尽力した。DMKの総裁は、2017年1月から総裁代行を務める息子のスターリン氏が引き継ぐとみられている。

カルナニディ氏は映画の脚本家出身で、1957年に政治家に転身。13期連続で州議会議員に当選し、1969年から半世紀近くDMKの総裁を務めていた。TN州では1960年代後半から、DMKと現与党の全インド・アンナ・ドラビダ進歩連盟(AIADMK)の2大地域政党がおおむね交互に政権を担っている。カルナニディ氏は、貧困家庭へのコメ1キロ当たり1ルピー(約1.6円)での配給、全県への州立医科大学と州立病院の開設、妊婦への出産前補助金など、多くの予算を教育、医療、社会福祉の分野に充て、TN州の高等教育や人間開発指数を国内有数のレベルに導いたとされる。また、ソフトウエア産業の発展を見越し、国内最大級の州営ITパークを設立するなど、雇用創出につながる産業の振興にも力を入れた。

同氏は中央政界にも影響力を持っていた。1989年に発足した国民戦線(National Front)政権、1999年の国民民主連合(NDA)政権、2004年の統一進歩同盟(UPA)政権で連立与党に加わり、DMK党内から連邦政府の大臣を複数輩出した。他方で、一族が州・中央政界の要職に就くことで、世襲や親族が関わる企業への利益誘導を行っているという批判も受けてきた。過去には、息子のアラギリ氏が化学肥料相(中央政府)を、スターリン氏が州副首相兼工業相を務めたこともあり、娘のカニモズィ氏は現在も連邦上院議員を務めている。

カルナニディ氏の葬儀は8月8日にチェンナイ市内で行われた。州政府は全ての学校、州政府事務所および政府関連機関を休日にし、公共交通機関も多くが運休となった。弔問場には数十万人が詰め掛け、中央政界からはモディ首相や国民会議派のラフル・ガンジー総裁らも訪れた。葬儀などでは集まった人々が押し合いになり、4人が死亡、52人が負傷したが(「タイムズ・オブ・インディア」紙8月9日)、そのほか目立った混乱はなく、当地の日系企業は9日から営業を再開している。

(坂根良平)

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