化粧品・美容関連製品の展示会「Cosmoprof CBE ASEAN」、バンコクで2年越しの初開催

(カンボジア、タイ)

プノンペン発

2022年10月06日

化粧品・美容関連製品の展示会「Cosmoprof CBE ASEAN」が、タイ・バンコクで915日から17日まで開催された。本展示会はイタリア、香港、米国で開催される「Cosmoprof」という世界最大規模の化粧品・美容関連製品の展示会の一環で、東南アジアでは初開催となった。当初は20209月に開催の予定だったが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で延期を重ね、2年越しでの開催となった。

本展示会では15,000平方メートルの敷地に500社を超える企業が参加。体温測定、マスク着用、手指の消毒などの基本的な感染症対策を実施の上、開催された。リアルでの展示や商談に加え、オンラインでのビジネスマッチングも併用された。

展示品は「ブランド完成品(化粧品、ヘア・ネイルケア商品など)」と「サプライチェーン(OEM、テクノロジー、パッケージなど)」の2種に大きく分かれ、小売業、代理店、ブランドオーナーなどがそれぞれの目的に沿ってブースを訪問した。

日系企業の参加は5社程度だった。そのうち1社は、ジェトロのヒアリングに対し「新型コロナウイルス感染拡大前の展示会よりも国外からの来場者数が少ない印象だが、久々の対面での商談では商品を見せながら具体的な話ができる。オンライン商談よりも丁寧な対応ができ、成約につながりそうでうれしい」と語った。

カンボジアのバイヤーも日本の化粧品に注目

日本企業のブースにはカンボジアバイヤーも訪問し、日本の化粧品に関心を示していた。カンボジア市場にはタイやベトナムを経由して商品が輸入されることが多い。そのため、カンボジアバイヤーによると、それら隣国で流行した商品はカンボジアでも販売しやすいという。また、カンボジアでは日本の基礎化粧品(化粧水、乳液、美容液など)やヘアケア商品が人気で、タイや韓国の化粧品と比べると値段が高いものの、安心安全なイメージがある点が強みだという。

日本からASEANへの化粧品輸出額は、20172021年の5年間で約2.9倍に増加しており(注)、今後も市場の拡大が期待できる分野となっている。

写真 新型コロナウイルス感染対策で、ゆとりをもって設置されたステージ(ジェトロ撮影)

新型コロナウイルス感染対策で、ゆとりをもって設置されたステージ(ジェトロ撮影)

写真 ブランド化粧品のみでなく、OEM企業やパッケージの企業も出展(ジェトロ撮影)

ブランド化粧品のみでなく、OEM企業やパッケージの企業も出展(ジェトロ撮影)

(注)貿易統計データベースのグローバル・トレード・アトラス(GTA)よりHSコード3304を抽出。

(秋間かをる)

(カンボジア、タイ)

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