商業省、店舗訪問で不当な値上げを監視
(サウジアラビア)
リヤド発
2022年09月05日
サウジアラビア商業省(MOC)は9月1日、物価上昇に影響を与える不当な販売価格を監視するため、サウジアラビア全土に対して販売価格の違反事例があれば専用アプリ(Balagh Tijary)で報告するか、総合センター(電話番号:1900)に連絡するよう呼びかけた。
サウジアラビア総合統計庁によると、2022年7月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比2.7%で、前月の2.3%からさらに上昇している(添付資料表参照)。
2022年9月1日付サウジアラビア国営通信(SPA)によると、商業省は消費者の権利保護のため、国内すべての地域で商品・製品の価格を監視しており、店舗訪問を通じての価格調査も実施。過去1週間で、国内各地域の販売店に計3,846回の訪問、食料品の価格に関する9万9,600件の検査を実施し、違反者に対して即時罰則を科したと発表した。また、266品目の食品については、不当な価格上昇を監視する電子システムを通じて国内すべての地域で商品価格を監視しており、適切な措置が直ちに取られるよう常時フォローしているとした。
また、文房具や書籍などを扱う学用品販売店については計3,084店を訪問。在庫状況、商品への値札の有無、陳列された商品価格と精算機に記録されている価格の相違などを確認し、商業的詐欺や模倣品などの違反がないか監視している(8月31日付「サウジ・ガゼット」)。
商業省は、価格や製品の供給量を監視し、サプライヤーの多様性を確保することが、消費者に裨益(ひえき)する自由競争を生み出すことにつながるとして、今後も監査訪問を実施するとしている。
(林憲忠)
(サウジアラビア)
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