7月の自動車生産、前年同期比16.1%増、通年見通しは引き下げへ
(タイ)
バンコク発
2022年09月01日
タイ工業連盟(FTI)は8月25日、7月の自動車生産台数が前年同月比16.1%増の14万2,958台だったと発表した(添付資料表参照)。全体の50.1%を占める国内販売向けが34.5%増の7万1,571台となった。輸出向けは2.1%増の7万1,387台だった。部門別では、乗用車が0.8%減の4万5,168台、ピックアップトラックなどの商用車が25.9%増の9万7,790台となった。
生産台数の2022年1~7月累計では、前年同期比4.7%増の101万3,069台だった。輸出向けが7.6%減の51万3,965台、国内販売向けが21.3%増の49万9,104台となった。部門別では、乗用車が11.8%減の30万2,100台、商用車が13.7%増の71万967台だった(注1)。
7月の国内販売台数は前年同月比22.1%増の6万4,033台で7カ月連続のプラスとなった。政府による新型コロナウイルスの規制緩和、緊縮財政の緩和(注2)、外国からの旅行客増加に伴う経済活動の活性化などにより、プラスとなった。1~7月累計では、前年同期比15.4%増の49万1,329台となった。
7月の輸出台数は前年同月比17.7%増の8万3,086台だった。完成車の輸出額は19.7%増の約520億バーツ(約1,976億円、1バーツ=約3.8円)となった。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は13.3%増の約742億バーツだった。
1~7月累計の輸出は、完成車の輸出台数が前年比2.1%減の53万2,730台で、輸出額は1.4%増の約3,186億バーツとなった。完成車、エンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は2.2%増の約4,800億バーツだった。
なお、FTIは7月までの実績を踏まえ、2022年通年の自動車生産台数の見通しについて、期初の180万台から175万台に下方修正した。うち、輸出向けを期初目標の100万台から90万台に引き下げ、国内向けを期初の80万台から85万台に引き上げた。
(注1)6月の自動車生産台数には乗用車、商用車のほか、バス2台が含まれている。
(注2)タイ政府は2021年9月、公的債務残高の対GDP比の上限を60%から70%に引き上げることを決定。新型コロナの影響を受けた者に対する支援と経済刺激のための政府借り入れなどが背景にある。
(高谷浩一、ナパッサワン・ブンサンサーム)
(タイ)
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