第2四半期GDP成長率は前年同期比3.5%、鉱業は産油量大幅減により低迷

(ナイジェリア)

ラゴス発

2022年09月29日

ナイジェリア国家統計局(NBS)は8月26日、2022年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率を前年同期比3.5%と発表した(添付資料表参照)。2020年第4四半期(10~12月)以降、7期連続でプラス成長を記録したことになる。

前期に続き、プラス成長は非鉱業部門によって支えられ(2022年6月6日記事参照)、同部門の成長率は前年同期比4.8%となった。中でも、金融・保険(18.5%)、情報通信(6.5%)、卸・小売り(4.5%)、不動産(4.4%)が成長を牽引した。2022年第2四半期の非石油部門のGDPへの貢献度は実質ベースで93.7%で、前年同期の92.8%を上回った。

一方、石油をはじめとする鉱業部門はマイナス11.1%で、9期連続のマイナス成長となった。NBSによると、当期の産油量は日量143万バレル(コンデンセートを除く)で、前年同期の161万バレル、OPECが定めた水準の177万バレルを大幅に下回った。NBS局長のプリンス・アデニラン氏は、パイプラインの破壊や原油の盗難など運用上の課題が業績悪化の原因と述べた。

なお、ナイジェリアの産油量に関するOPECの9月13日付の発表によると、7月は日量108万バレル、8月は日量97万バレルを記録し、第3四半期(7~9月)も産油量の大幅減が見込まれる。

(馬場安里紗)

(ナイジェリア)

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