第1四半期GDP成長率は3.1%、非鉱業部門が成長を牽引

(ナイジェリア)

ラゴス発

2022年06月06日

ナイジェリア国家統計局(NBS)は5月23日、実質GDP成長率を発表した。それによると、2022年の第1四半期(1~3月)は、前年同期比で3.1%だった(添付資料表参照)。2020年第4四半期以降、6四半期連続でプラス成長を記録したことになる。

プラス成長は非鉱業部門によって支えられ、同部門の成長率は前年同期比6.1%となった。中でも、情報通信(12.1%)、金融・保険(23.2%)、卸・小売り(6.5%)、製造業(5.9%)が成長を牽引した。情報通信部門は、6.3%だった前年同期を上回る成長率となった。企業業績で例えば、大手通信会社のMTNナイジェリアの当期純利益は970億ナイラ(約291億円、1ナイラ=約0.3円)と、前年同期比31.3%増になった。特に、データ通信収入が54%増となり、業績を牽引した。

石油をはじめとする鉱業部門は8四半期連続のマイナス成長で、前年同期比マイナス25.9%となった。NBSによると、当四半期の産油量は日量149万バレル(コンデンセートを除く)で、前年同期の172万バレルおよび、OPECが定めた水準である173万バレルを下回った。現地メディアによると、国際市場における原油価格の高騰にもかかわらず、ナイジェリアが増産できなかったのは、南部のナイジャーデルタ地域における原油の盗難やパイプラインの破壊行為が原因とされる。

(馬場安里紗)

(ナイジェリア)

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