大連市、8月30日から続いた封鎖管理を解除

(中国)

大連発

2022年09月21日

中国・遼寧省大連市は9月18日、新型コロナウイルスの防疫管理調整に関する通知(第58号令)を発令し、19日午前0時に市内5区(中山区、西崗区、沙河口区、甘井子区、高新区)の封鎖管理を解除するとした。大連市は市内中心部で新型コロナウイルスの感染者が一定数確認されたことを受け、8月30日から市内5区での封鎖管理を実施していた(2022年8月31日記事2022年9月5日記事参照)。

隔離管理対象エリアを除き、市内全ての封鎖管理を解除し、バス・地下鉄など公共交通機関の運行を再開した。また、スーパーマーケットなど各種小売店舗、農産物・水産物市場、工場、オフィスビルなども通常どおりの運営を可能とした。ただし、映画館、浴場、ジムなどの施設は引き続き臨時休業とし、レストランは店内飲食が禁止されている。会食、会議、展示会、セミナーなども基本的に開催不可とするなど、完全な復旧には時間を要するとみられる。

封鎖管理解除後の管理措置として、市内各所や地下鉄の出入り口などに「場所コード」が設置され、市民の行動履歴が厳格に管理されるようになったほか、週2回の全市民対象のPCR検査、大連市に入る際の2回のPCR検査(大連市に入る際に1回目、大連市に入ってから3日目に2回目)を義務付けている。

今回の封鎖管理は20日間にわたり、封鎖対象となった市内5区に所在する日系企業には少なからず影響があった。ジェトロが19日に確認したところ、高新区の日系ソフトウエア関連会社では「在宅勤務だけでは対応しきれず、一部プロジェクトに遅延が生じた」との声があった。他方、封鎖管理の対象ではなかった大連経済技術開発区に所在する日系メーカーからは「封鎖管理が実施されていた市内との往来を回避するなどの対応により、従業員を確保し生産を維持したため、大きな混乱は生じていない」との声が聞かれた。

(李穎)

(中国)

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