2022年度第1四半期GDP成長率は13.5%
(インド)
ニューデリー発
2022年09月08日
インド統計・計画実施省(MOSPI)は8月31日、2022年度第1四半期(4~6月)の実質GDP成長率(2011年度基準)推計値を前年同期比13.5%と発表した(添付資料表1参照)。2020年度第3四半期(10~12月)以降7四半期連続のプラス成長となり、前年度同期以来4四半期ぶりの2桁成長を果たした。
GDP成長率を需要項目別にみると、個人消費を示す民間消費支出が25.9%増、企業の設備投資など投資活動を示す総固定資本形成は20.1%増とそれぞれ大幅に拡大した。他方、内需の回復による輸入増加や原油価格の上昇、通貨ルピー安などが影響し、輸出から輸入を差し引いた純輸出のマイナス幅は、2兆9,841億3,000万ルピー(約5兆730億円、1ルピー=約1.7円)と前年同期〔2021年度第1四半期(4~6月)〕の9,630億9,000万ルピーに比べて増え、全体の成長率を押し下げる要因となった(添付資料表2参照)。
産業部門別の粗付加価値(GVA)成長率をみると、3四半期ぶりに全ての部門でプラス成長となった。産業部門別で最大の割合を占める製造業において4.8%増とプラス成長になったほか、電力・ガス・水道(14.7%増)、建設(16.8%増)、貿易・ホテル・運送・通信・報道関連サービス(25.7%増)、公共・防衛・その他サービス(26.3%増)などはそれぞれ2桁成長を果たした(添付資料表3参照)。2022年度第1四半期の粗付加価値(GVA)推計値の総計(2011年度基準)は、34兆4,182億6,000万ルピーとなった(添付資料表4参照)。
なお、インド準備銀行(RBI、中央銀行)は、2022年度(2022年4月~2023年3月)の実質成長率見通しについて、消費や投資活動の拡大などは明るい見通しながらも、長引く地政学的リスクなどの懸念も踏まえると、7.2%にとどまると予測している。
(高際晃平)
(インド)
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