IPEF閣僚級会合を総括、サプライチェーン安定化やデジタル貿易ルールの整備を評価

(韓国)

ソウル発

2022年09月16日

韓国の企画財政部および産業通商資源部は9月8日、9日に米国で開催されたインド太平洋経済枠組み(IPEF)閣僚級会合の結果と評価を公表した。韓国からは、安徳根(アン・ドックン)通商交渉本部長ほか関係省庁が参加した。

全体評価として、「IPEFはサプライチェーン、脱炭素、反腐敗など、既存の自由貿易協定(FTA)ではカバーされていない新たな論点に対するルールと協力策を議論し、技術力と資本のある先進国のみならず、資源、労働力などの潜在力が豊富な開発途上国、太平洋島しょ国など、さまざまな国が参加している」「これにより、各国が持つ特性や強みを相互補完的に活用し、インド太平洋地域における当面の共通の課題解決に寄与することが期待される」と統括した。

以下では、韓国政府の関心と評価を中心に分野別に紹介する(閣僚声明の全文は経済産業省プレスリリース参照外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

1.貿易分野

デジタル経済について、デジタルルールの整備と標準化が盛り込まれたことで、韓国コンテンツ、フィンテックなど、韓国企業によるASEANデジタル市場への進出拡大が見込まれると評価した。農業分野では、食料サプライチェーンの強靭(きょうじん)化や連結性の構築および農業技術協力などを通じ、食料安全保障の強靭化に資すると期待した。

2.サプライチェーン

情報交換および早期警報メカニズムの構築について、サプライチェーンの混乱状況の把握および対応策の協議により、サプライチェーン安定化に資すると評価した。特に、オーストラリア、インドネシアなど資源国や、米国、日本などの技術保有国が参加していることにより、韓国の半導体やバッテリーなど韓国の中核産業の安定的なサプライチェーン構築に寄与すると期待した。

3.クリーン経済

エネルギー安全保障と転換について、クリーンエネルギーと脱炭素化に関する先進的技術協力が盛り込まれたことを評価した。特に、オーストラリア、日本、シンガポールなど多数の国が関心を有する水素などのクリーンエネルギーのサプライチェーン活性化を通じた韓国企業の機会獲得を期待した。

今回のIPEF閣僚級会合の結果について、「毎日経済」(9月12日)は、「政府間のサプライチェーン関連情報の共有、早期警報および協力体制の構築が閣僚宣言に盛り込まれた」と評価した一方、「中国が米国主導のIPEFに猛反発している中、今後の中国との協力関係を解決していかなければならない」との課題も述べた。

(当間正明)

(韓国)

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