英外相が日本、韓国、シンガポールを訪問
(英国、日本、韓国、シンガポール)
ロンドン発
2022年09月27日
英国のジェームズ・クレバリー外務・英連邦・開発相は9月25日、同氏にとって初となる東アジアへの外国訪問実施を発表した。クレバリー氏は26日に出発後、3日間で日本、韓国、シンガポールを訪問し、2国間関係および貿易・安全保障関係の強化に焦点を当て、各国首脳との会談などを実施する。
クレバリー氏は9月27日に実施される安倍晋三元首相の国葬に参列する。また、林芳正外相と会談し、日本との関係、アジアにおける緊密な安全保障パートナーであること、および両国の強い人的つながりに対する継続的なコミットメントを確認するとしている。日英関係については、20日に、国連総会で米国ニューヨークを訪れた岸田文雄首相とエリザベス・トラス英首相が会談を実施し、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP、いわゆるTPP11)への加入や、「将来戦闘航空システム」プログラムなどの防衛・安全保障への投資を通じた2国間の関係拡大への期待を確認している(2022年9月21日記事参照)。
その後、韓国を訪問し、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と会談を実施し、安全保障、貿易、エネルギーに関するより緊密な協力を強調するとしている。また、非武装地帯・共同警備区域(DMZ・JSA)も訪問する予定。さらに、朴振(パク・チン)外相と、既存の枠組みの一環として、ウクライナ・ロシア・中国を含む国際安全保障と経済問題に関する2国間協力について議論することとしている。
最後にシンガポールを訪れ、リー・シェンロン首相、ローレンス・ウォン副首相兼財務相、ビビアン・バラクリシュナン外相と会談する予定。加えて、米国シンクタンクのミルケン・インスティテュートが主催するアジア・サミットで基調講演を行い、インド太平洋地域における外交政策ビジョンを打ち出すとしている。また、重要な地域金融センターとしてのシンガポールの役割を踏まえ、政府系開発金融機関ブリティッシュ・インターナショナル・インベストメント(BII)の新たなオフィスを同国に立ち上げ、グリーンで再生可能なインフラ投資を促進するためのハブを確立するとしている。
(菅野真)
(英国、日本、韓国、シンガポール)
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