一部地域を除きマスク着用義務を撤廃

(ザンビア)

ヨハネスブルク発

2022年09月02日

ザンビア保健省は815日、コッパーベルト州や中央州などの地域で、新型コロナウイルスのワクチン接種率70%が達成されたことを理由に、マスク着用義務を撤廃すると発表した。

今回撤廃されたのは、コッパーベルト州の6郡(チリラボンブウェ郡、カルルシ郡、ムフリラ郡、チンゴラ郡、ルアンシャ郡、ソルウェジ郡)、中央州では9郡(カブウェ郡、カピリ・ムポシ郡、ムンブワ郡、セレンジェ郡など)、そのほか、北西部州、西部州、ルアプラ州、ルサカ州にある7郡を含む合計22郡だ。なお、首都ルサカ市を含むルサカ州ルサカ郡や、観光地の南部州リビングストン郡などは撤廃対象となっておらず、マスク着用義務は引き続き求められる。

ザンビアは、202112月から20221月にかけて新型コロナ感染拡大第4波に見舞われた。第5波が懸念されていた6月から7月は、新規感染者が一時、前日比55%増(471人から732人)になり、政府の注意喚起があったものの、第5波の宣言はなかった。前週の新規感染者数は前々週の897人より減少して700人となり、検査陽性率は5%を維持している。

政府はワクチン接種率70%を目標に掲げ、国民に接種を呼びかけてきた。一部地域で目標は達成されたものの、保健省の発表では全国接種率は52%にとどまる。シルビア・マセボ保健相は、ワクチン接種の効果で新規感染者数と死者数の抑制ができているため引き続きワクチン接種を推進していくと述べた。さらに、政府は接種率70%を達成した郡から着用義務の規制を順次撤廃していくことをあらためて強調した。

ザンビアでは328日から入国時にワクチン接種証明書を提示すれば、PCR検査の陰性証明書が不要で入国が可能となった(202244日記事参照)。今回は入国時の規制緩和はなく、入国には引き続きワクチン接種証明書の提示が必要だ。

(堀内千浪、高瀬かおり)

(ザンビア)

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