テッサロニキ国際展示会が開催、新型コロナ禍前の来場者水準に回復

(ギリシャ)

ミラノ発

2022年09月27日

ギリシャと外国の製品・サービスをビジネス関係者や一般客向けに紹介する第86回テッサロニキ国際展示会外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが9月10〜18日に開催された。

今回の展示会は、アラブ首長国連邦を主賓国に迎え、19カ国・地域から約1,500社が出展。国内からは、ギリシャ商工会議所中央連合と46の商工会議所の傘下で343社が参加した。開催初週末には約4万5,000人が来場し、会期終了後の9月21日付の主催者発表では、総来場者数は21万2,363人となり、新型コロナウイルス感染拡大前の水準に戻ったとした。

展示会は「eモビリティ」「サーキュラーエコノミー」「デジタル・ギリシャ/スタートアップ」「ギリシャと起業家精神」など9つのテーマで展示が行われた。また会期中には、多様なプログラムが同時開催された。ギリシャ経済会議所による「エネルギー危機とギリシャ経済」に関する研究発表や、欧州委員会による中小企業のためのサイバーセキュリティーに関するセミナー、エネルギー規制当局による気候中立への道のりについてのイベント、ビジネス環境改善、投資誘致、事業継続に関するイベントなどが実施された。

今回は、小アジア厄災100周年であることを記念して、会場では約500平方メートルのスペースを使った壮大なオマージュ作品が展示され、来場者は歴史的な資料やオリジナル音楽を視聴覚で体感することができた。そのほか、会期中にはコンサートなどの音楽イベントも行われた。

さらに、9月12〜16日には政府関係者、政党、企業、団体、地方自治体の代表が参加する政治経済フォーラム「テッサロニキ・ヘレクスポ・フォーラム」が併催され、次世代エネルギーやウクライナ情勢を踏まえた大西洋関係などをテーマに議論が交わされた。

キリアコス・ミツォタキス首相は、展示会の開会スピーチにおいて、2022年末までに政府が実施する8つの支援措置などを発表し、これから2023年までの期間、追加で約55億ユーロに上る家庭・企業向け支援を実施すると表明した。

(井上友里)

(ギリシャ)

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