中国福建省とラオスを結ぶ国際貨物鉄道が運行開始

(中国、ラオス)

広州発

2022年09月09日

中国の福州税関は、福建省福州市からラオスの首都ビエンチャンへ向かう国際貨物列車が831日、運行開始したと発表した。同列車は、2021年に雲南省昆明市とビエンチャンとの間で開通した中国ラオス鉄道が(2021年12月9日記事参照)、福州市まで延伸したもの。中国の茶など農産物を主な貨物とし、福建省福州江陰港を出発。雲南省の昆明市、磨憨(モーハン)口岸を経由して、57日間でラオスの首都ビエンチャンに到着する。

福州税関は、513日に「貿易の安定化および質の向上に向けた20条の措置外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した(注)。同措置においては、通関審査プロセスのさらなる迅速化や、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の利用促進に関する措置が含まれる。福州税関は、今回のラオスとの間の貨物列車の運行開始に際し、専門チームを立ち上げ、通関や物流上の課題の改善に努め、通関スピードの向上を図っているとしている(「央視網」831日)。

なお、福州税関によると、2022年上半期における福建省とラオスを含むASEANとの貿易額は、前年同期比17.7%増の1,999億元(約4兆円、1元=約20円)となった。

(注)同措置は、中国税関総署が2022510日に新型コロナウイルスの防疫措置と貿易の安定化の両立を図るとして打ち出した「貿易の安定化および質の向上を促進するための10項目の措置」を、地域の実情に合わせて具体化したもの。

(朱冬青)

(中国、ラオス)

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