上半期の自動車生産台数、前年同期比3.0%増の約87万台

(タイ)

バンコク発

2022年08月02日

タイ工業連盟(FTI)は7月25日、6月の自動車生産台数が前年同月比6.5%増の14万3,016台だったと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(添付資料表参照)。全体の50.4%を占める国内販売向けは20.7%増の7万2,014台だった。輸出向けは、部品と半導体の不足により、乗用車の生産が前年同月比53.5%減と大きく落ち込んだことから、4.8%減の7万1,002台だった。部門別では、乗用車が11.9%減の4万3,805台、ピックアップトラックなどの商用車が17.4%増の9万9,209台となった(注)。

2022年1~6月の累計生産台数は前年同期比3.0%増の87万109台だった。国内販売向けが19.3%増の42万7,533台、輸出向けが9.0%減の44万2,578台となった。部門別では、乗用車が13.5%減の25万6,932台、商用車が12.0%増の61万3,177台だった。2022年通年の自動車生産台数見通しは、期初の180万台に対し、世界的な半導体不足や中国のゼロ・コロナ政策のサプライチェーンに及ぼす影響、ロシアのウクライナ侵攻の長期化による原油高とインフレ加速による経済への影響を勘案し、下方修正される可能性が出ている。

6月の国内販売台数は、前年同月比4.6%増の6万7,952台となった。政府による新型コロナウイルス規制緩和に伴う国外からの旅行客・投資家の増加や、農産品の輸出増による農家収入増、政府の景気刺激策等によって企業景況感や消費者マインドが改善し、6カ月連続プラスになった。1~6月累計では、前年同期比14.5%増の42万7,399台となった。

6月の輸出台数は前年同月比11.0%減の7万3,887台だった。完成車の輸出額は13.2%減の約428億バーツ(約1,583億6,000万円、1バーツ=約3.7円)となった。完成車とエンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は9.9%減の約640億バーツだった。

1~6月の累計では、完成車の輸出台数は前年比5.0%減の44万9,644台で、輸出額は1.5%減の約2,667億バーツとなった。完成車、エンジン、部品、スペアパーツを含む輸出額は0.4%増の約4,058億バーツだった。

(注)6月の自動車生産台数(14万3,016台)には、乗用車、商用車のほかバス2台が含まれている。

(高谷浩一、ナパッサワン・ブンサンサーム)

(タイ)

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