2024年米大統領選予想、バイデン氏支持がトランプ氏を上回る、米大学世論調査

(米国)

米州課

2022年08月29日

2024年米国大統領選挙の直接対決を想定した世論調査で、ジョー・バイデン大統領への支持がドナルド・トランプ前大統領を上回る結果が出た。

ボストンのエマーソン大学が8月26日に発表した世論調査結果外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注1)によれば、もし今日2024年大統領選挙が実施されたとして、候補者がバイデン氏、トランプ氏の場合、いずれに投票するかという問いに対して、「バイデン氏」が43%と、「トランプ氏」(42%)を1ポイント上回った。7月の調査時と比べてバイデン氏は変化なく、トランプ氏は4ポイント低下した。同大学の世論調査を担当するスペンサー・キンボール部長は、同大学調査で「バイデン氏がトランプ氏を上回ったのは、今年初めて」と指摘している。また、大統領としてのバイデン氏の支持率は、7月より2ポイント上昇して42%となった。

経済誌「エコノミスト」と調査会社ユーガブが8月に実施した世論調査結果PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(注2)によれば、2024年の大統領選へのバイデン氏およびトランプ氏の立候補を望むかという問いに対して、両氏とも、「望まない」がそれぞれ56%と過半だった。

同調査で、トランプ氏の不正な公文書持ち出し疑惑(2022年8月17日記事参照)について、捜査に賛成が過半を占めていることが分かった。司法省は、国立公文書館の照会により、大統領記録法に違反した可能性があるとして、トランプ氏の調査を開始したが、司法省の調査が行われていることについては、「賛成」が56%(「強く賛成」42%、「やや賛成」14%)だった。

20211月に国立公文書館は、トランプ氏が任期終了時にホワイトハウスから私邸に持ち帰った大統領記録の15箱を回収したが、トランプ氏がこれらの記録を持ち出すことに対しては、「反対」が54%(「強く反対」42%、「やや反対」12%)と過半だった。

トランプ氏が機密文書の持ち出しで刑事責任を負うべきかという問いに対しては、「負うべき」が48%と「負うべきでない」(34%)を上回ったが、刑事責任を負うことになるかという問いに対しては、「負わない」が40%と「負う」(25%)を上回った。トランプ氏は在任中に2度の弾劾裁判でも有罪にはならなかったが、今後の捜査の動向が注目される。

(注1)実施時期は82324日。対象者は全米の登録有権者1,000人。

(注2)実施時期は82023日。対象者は全米の成人1,500人。

(松岡智恵子)

(米国)

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