新型コロナウイルス緊急事態宣言の31回目延長、ワクチン4回目接種の対象年齢引き下げ

(ペルー)

リマ発

2022年08月02日

ペルー首相府(PCM)は728日、同月31日に期限を迎える新型コロナウイルス緊急事態宣言を828日まで延長(31回目)する大統領令第092-2022-PCM外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公布した。今回の延長も前回(2022年7月1日記事参照)に引き続き、保健省(MINSA)傘下の国立疫病対策センター(CDC-Perú)による感染拡大アラートに基づき決定しており、第4波の感染が警戒レベルにあることを示している。

ペルー社会保険庁(ESSALUD)の情報データ分析チーム(UIAD)の統計によると、2022年第29週(7月第4週)の感染者数は83,629人と前週から5.2%増加した。翌第30週(7月第5週)には27.0%減の61,024人と減少したものの、引き続き予断を許さない状況がうかがえる。また、第30週時点でのICU(集中治療室)床数の占有率は26.2%と比較的安定しているが、死者数は256人と首都リマの高齢者を中心に前週比19.6%増加している。

この状況に対して、MINSAではワクチン接種の推進を図っている。ホルヘ・ロペス保健相は、714日から4回目ワクチン接種の対象年齢を30代以上に引き下げたほか、727日には高齢者の4回目接種時期を3回目接種から4カ月後に短縮している。また、5歳から11歳までの幼少期の子供の3回目接種についても、2回目接種から5カ月経過している場合に許可するとした。その上で、MINSA202212月までには、12歳以上の3回目接種率と511歳の2回目接種率のいずれも80%を達成することを目標に掲げている。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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