ドイツのエネルギー大手、カナダの水素生産者とグリーンアンモニア調達の覚書を締結

(ドイツ、カナダ)

デュッセルドルフ発

2022年08月30日

ドイツのエネルギー大手ユニパーとエーオンは823日、カナダでグリーン水素とアンモニア製造プロジェクトを実施しているエバーウィンド・フューエルズと、グリーンアンモニア(注)の輸入に関する覚書(MoU)を締結した外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますと発表した。オラフ・ショルツ首相やロベルト・ハーベック経済・気候保護相がカナダを訪問中で、23日には両国政府レベルでも水素分野での協力に関する共同声明への調印がなされた(2022年8月25日記事参照)。

ユニパーとエーオンは同覚書に沿い、それぞれ年間50万トンのグリーンアンモニアをカナダから調達する予定だ。エバーウィンド・フューエルズは、現在、製造工場を建設中のカナダ東部ノバスコシア州の陸上風力発電などの再生可能エネルギーを利用し、グリーン水素を生産し、グリーンアンモニアに変換する。商業生産の開始は2025年初めを見込んでいる。

グリーンアンモニア利用により、ドイツがロシア産の化石燃料への依存度を下げるとともに、ドイツや欧州の脱炭素化に貢献することが期待されている。また、ドイツとカナダの企業間パートナーシップにより、カナダと欧州の双方の脱炭素化やグリーンエネルギー安定提供の確保が強化される。ドイツのショルツ首相は、同覚書を「2国間の経済関係の強化のためだけではなく、未来志向かつ持続可能なエネルギー供給のための、重要なステップでもある」と評価した。

ユニパーは、ガス価格高騰により財務状況が非常に悪化し、連邦政府による支援を受けている(2022年8月2日記事参照)。同社は、世界規模の調達・輸送・供給に関する水素事業の構築を目指しており、将来的には欧州を中心とした顧客に対し、水素関連製品の供給をする。また、エーオンは、ドイツの中堅・中小企業がグリーン水素を利用できるよう取り組んでいる。連邦統計局によると、2020年にドイツに所在する企業のうち、中堅・中小企業の割合は99.4%にまで達した。グリーン水素は、特に鉄鋼・化学・食品生産などの工業プロセスやモビリティにおける持続可能なソリューションの開発の重要な推進力となる。

(注)再生可能エネルギー由来の電力によって製造された水素を利用して、生成されるアンモニア。製造過程で二酸化炭素(CO2)を排出しない。

(ベアナデット・マイヤー、作山直樹)

(ドイツ、カナダ)

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