米ガソリン平均価格、4ドルを切り5カ月ぶりの低水準、最安値はテキサス州の3.49ドル

(米国)

ヒューストン発

2022年08月12日

全米自動車協会(AAA)は811日、全米のレギュラーガソリン平均価格が3月5日以来初めて1ガロン(約3.8リットル)4ドルを下回り、3ドル99セントになったと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。テキサス州の平均ガソリン価格は全米最安値の1ガロン3ドル49セント、全米最高値のハワイ州では同5ドル39セントだった。

テキサス州の平均ガソリン価格は8週連続で下落している。これは原油価格の下落によるものとみられており、WTI原油価格は、世界経済の減速を懸念して約3週間にわたって1バレル100ドルを割り込んでいる。

米国エネルギー情報局(EIA)によると、85日時点のガソリン需要は日量856万バレル、202186日時点は日量946万バレルで、前年の同時期よりも約6.3%落ち込んでいる。また、労働省が810日に発表した7月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比8.5%で、依然として高水準だが、6月(前年同月比9.1%増)と比較すると伸びは鈍化している(2022年8月12日記事参照)。

AAAテキサスの広報担当者ダニエル・アーンブルスター氏は「ガソリン価格は短期的に下がり続けるだろうが、この傾向がいつまで続くかは不明だ。今週、ガソリンの需要は全米で7%増加した」と述べている。ガソリン価格は、原油価格と連動し、地政学的な影響や景気の動向に左右される。そのため、同氏が指摘するとおり、今後の価格動向を見通すことは困難だ。こうした中、11月の中間選挙投票日まで残り3カ月を切った。バイデン政権はガソリン価格の抑制を含め、経済政策の難しいかじ取りを強いられている。

(沖本憲司)

(米国)

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