厳格な新型コロナ対策の中、第2回消費博が開催

(中国、日本)

広州発

2022年08月15日

2回「中国国際消費品博覧会」(消費博)が72630日に海南省海口市で開催された。当初は412日からの予定だったが、中国国内の新型コロナウイルス感染拡大により延期となっていた。

展示会場の総面積は10万平方メートルで、20215月開催の第1回より2万平方メートル拡大。61カ国・地域の1,955社が出展し、入場者数は延べ約28万人と、前回より約4万人増加した。

会期中の新型コロナウイルス感染防止策は前年の開催時より強化された。出展者や来場者は入場に当たって24時間以内のPCR検査の陰性証明が必要とされ、会場入り口では厳重なチェック態勢が敷かれた。会場内には4カ所の大規模なPCR検査会場、5カ所の診療所などが設けられ、毎日85人の医療関係者と8台の救急車が手配された。また、省外から海口美蘭国際空港に到着した際には必ずPCR検査を受ける運用となっていた。

海口市内では消費博のために臨時の無料PCR検査場が66カ所開設され、午前9時から午後9時まで受診可能だった。24時間の有効を維持するため、期間中は毎日検査を受ける必要があったが、検査結果はおおむね45時間ほどで自身の健康コードに反映されたため、会期中は出展者に特段大きな混乱はなかった。

ジェトロは2年連続で消費博にジャパンパビリオンを出展。免税品などの優遇策で注目を浴びる海南省での日系企業のビジネス展開への期待から、展示面積を前年開催時の1.5倍となる900平方メートルに拡大。今回は分野ごとにエリアを分け、化粧品や美容器具など19社が出展した「高級消費品エリア」に加え、新たなエリアとして、歴史ある銘柄の日本酒のほか、焼酎や山梨のワインなど11社が出展した「日本産酒類エリア」や「越境ECエリア」を設け、高級品などを求める中国バイヤーとの商談を実施した。出展企業からは「B to Bのバイヤーも一般来場者も非常に多く来場した」「海南省の市場ニーズの把握につながり、有望な商談先が見つかった」「自社のブランドのイメージや、商品の認知度の向上につながった」といった声が聞かれた。

写真 日本の「楽市楽座」をイメージしたデザイン(ジェトロ撮影)

日本の「楽市楽座」をイメージしたデザイン(ジェトロ撮影)

写真 太鼓のライブパフォーマンスの様子(ジェトロ撮影)

太鼓のライブパフォーマンスの様子(ジェトロ撮影)

(黄君)

(中国、日本)

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