移民統計、人口の1割が国外に居住、米国居住が首位

(ペルー)

リマ発

2022年08月24日

ペルー国家統計情報庁(INEI)は88日、「ペルー:国際移民統計1990-2021年版」をプレスリリースで発表した。それによると、1990年以降の30年で国外に居住しているペルー国民は、2020年国勢調査時の人口推計の10.1%に相当する3309,635人に上る(添付資料図参照)。そのうち22.4%が20代、23.3%が30代で約半数近くが若年層となっており、多くが出稼ぎ目的で国外に居住。郷里送金額も増加している(2022年2月28日記事参照)。主な居住先としては、米国が最も多く全体の30.2%を占めている。次いでスペイン15.4%、アルゼンチン13.6%、チリ11.8%、イタリア10.2%、日本3.7%、カナダ1.9%となっている。

国内居住者はベネズエラ人が117万人超で最多

2007年以降、ペルー国内に居住する外国人(注)は20218月時点で1347,893人に上っている(添付資料表参照)。この間の入国記録が最も多かった年は2018年(全体の32.3%)と2021年(同34.7%)で、20192020年の政治混乱や新型コロナウイルスのパンデミックにより、外国人居住者で母国に帰国した人々が戻ってきた様子がうかがえる。年代別では最も多いのは2529歳(全体の20.8%)で、次いで2024歳(16.9%)、3034歳(15.3%)の順となっている。国籍別では最も多いのが、全体の86.8%(117621人)を占めるベネズエラで、次いでコロンビア(3.3%、44,250人)、エクアドル(1.1%、14,156人)、米国(1.0%、13,444人)、スペイン(1.0%、13,393人)が上位5カ国を占めている。日本人は0.1%で1,326人だ。

(注)ペルーに1年以上居住している外国人の数。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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