米10代のSNS利用、ユーチューブ人気とフェイスブック離れが顕著、シンクタンク調査

(米国)

米州課

2022年08月15日

米国では、10代が利用するSNSに変化が生じている。特に、ユーチューブ人気とフェイスブック離れが顕著だ。

米国シンクタンクのピュー・リサーチ・センターは810日、4月14日~5月4日に実施した13~17歳対象(注)のSNS利用経験に関する調査結果を公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。この調査によると、最も人気のSNSはユーチューブで、前回調査(20142015年)に含まれていなかったため過去との比較はできないものの、10代の利用経験率は95%となっている。同じく前回の調査に含まれていなかったティックトックの利用経験率は67%で、この2つが米国の10代の間で最も支持されているという。

また、インスタグラムは、利用経験率が前回調査の52%から62%へ、スナップチャットは41%から59%へ上昇した。一方、フェイスブックの利用率経験は71%から32%に大きく減少し、ツイッター(33%から23%)やタンブラー(14%から5%)の人気も低下していることが明らかになった。前回の調査時に存在したバインとグーグルプラスは既にサービスを終了している。

10代の利用経験率の高い上位5つのSNS(ユーチューブ、ティックトック、インスタグラム、スナップチャット、フェイスブック)について、「常時(almost constantly)利用している」と回答した割合は、ユーチューブで19%、ティックトックで16%、スナップチャットで15%、インスタグラムで10%、フェイスブックで2%だった。ここでも、フェイスブックの利用に対する熱量の低下を示唆している。

これらのアプリやサイトに費やす時間について、55%が適当と回答した一方、36%は長過ぎると感じており、短か過ぎると感じている割合は8%だった。54%はSNSを手放すことは難しいと答え、女性(58%)は男性(49%)より、1517歳(58%)は1314歳(48%)よりもその傾向が強かった。スマートフォンなどの普及により常時オンライン状態を維持している10代が前回調査時(24%)から2倍近く(46%)増加しており、SNSへの依存度はますます高まっている。中でも、ユーチューブの利用経験率は、性別や人種、居住地域、世帯収入を問わずに9割を超えており、大多数の10代の日常欠かせないSNSとなっている。

(注)回答者は1317歳の子ども1人とその保護者1人の1,316組。

(片岡一生)

(米国)

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