政府、サハリン2の運営を担う新会社の設立を決定

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2022年08月05日

ロシアのミハイル・ミシュスチン首相は82日、石油・天然ガス開発プロジェクト「サハリン2」の運営を新たに担う会社「サハリンスカヤ・エネルギヤ」(以下、新会社)の設立を定めた政令に署名した(2022年8月2日付連邦政府決定第1369外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。本決定は、630日にプーチン大統領が署名した大統領令に基づくもの(2022年7月4記事参照)。

新会社は、サハリン州のユジノサハリンスクに設立される。代表には、これまでサハリン2の運営主体だった「サハリン・エナジー・インベストメント・カンパニー」(以下、旧会社)ロシア支店代表のアンドレイ・オレイニコフ氏が就任する。

設立資本金は1万ルーブル(約22,000円、1ルーブル=約2.2円)。新会社の出資比率について、ロシア国営ガス会社のガスプロムが50%強となる。

政府は連邦税務局に対し、政令の公表から3日以内に新会社の登記を行うよう指示。また、連邦天然資源局に対し、旧会社に付与されていた石油・ガス田「ピルトン・アストフスキー」および「ルンスキー」の使用ライセンスの再発行を、新会社の申請から3日以内に行うように指示した。

630日の大統領令に基づき、旧会社の株主は、新会社が設立されてから1カ月以内にロシア政府に対して、旧会社への出資比率に応じた新会社への出資に同意するか否かを通知しなければならない。ロシア政府は通知を受けて、新会社の株式を旧会社の株主へ譲渡するか3日以内に判断する。

旧会社の株主は、ガスプロム(50%プラス1株)、英国石油大手シェル(27.5%マイナス1株)、三井物産(12.5%)、三菱商事(10.0%)。

(宮下恵輔)

(ロシア)

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