タイの第2四半期GDP成長率は前年同期比2.5%

(タイ)

バンコク発

2022年08月25日

タイ国家経済社会開発委員会(NESDC)は815日、2022年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率が前年同期比2.5PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)だったと公表した。2022年第1四半期(13月)の2.3%からプラス幅が拡大した。

需要項目別でみると、個人消費支出は前年同期比6.9%増となり、前期(3.5%増)から増大した。新型コロナウイルスにおける政府の規制措置が緩和されたこと、および政府の講ずる景気刺激策が個人消費支出の増大に寄与した。ホテル・レストラン、娯楽・文化などの支出が増加したため、サービス支出は13.7%増となり、前期(4.1%増)から拡大した。半耐久財支出も1.9%増となり、前期(0.4%増)から増大した。一方で、非耐久財支出、耐久財支出はそれぞれ、2.7%増、3.4%増と、前期(3.3%増、4.5%増)から鈍化した。非耐久財支出は電気やガスなどの支出の鈍化、耐久財支出は自動車購入による支出の鈍化が影響した。

総固定資本形成は、前年同期比1.0%減(前期0.8%増)とマイナスに転じた。公共投資が9.0%減となり、前期(4.7%減)からさらに縮小したことが影響した。民間投資は2.3%増と、前期(2.9%増)に引き続きプラスとなるも鈍化した。機械設備投資の減速が鈍化の一因となった。

輸出額は前年同期比8.5%増となり、前期(12.1%増)に引き続き堅調。コメ、砂糖などの農産物や、化学製品、機械機器、集積回路、電子機器部品、医療機器などが伸びに寄与した。

NESDCはまた、2022年の実質GDP成長率見通しを2.7%~3.2PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)とし、20225月の見通し(2.5%~3.5%)から修正した。国内需要の改善、観光産業の回復、好調な輸出などが支援材料となり、引き続きプラス成長になると予測した。

(藤田豊)

(タイ)

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