モロッコ投資担当特命相が訪日、日本企業に投資環境をアピール
(モロッコ、日本)
ラバト発
2022年08月18日
モロッコのモフシン・ジャズリ投資・公共政策統合・評価担当特命相をトップとするモロッコの投資誘致ミッションが6月27日から7月1日、東京を訪問してモロッコのビジネス環境の魅力を日本のビジネスパートナーにアピールした。外国企業誘致はモハメッド6世国王が社会・経済復興の主軸と位置付けており、投資誘致機関の投資貿易開発庁(AMDIE)が今回の訪問を主催。ジャズリ特命相は2021年10月の同ポスト就任以来、初めてアジアを訪問した。
モロッコで日系企業は自動車部品産業を中心に約5万人の雇用を創出しており、政府の進める雇用機会の拡大に国別で最も貢献している。今回のアジア訪問では、最重点国の日本を最初に訪問し、自動車、航空機、農業・食品、繊維、観光、再生可能エネルギー関連インフラなどの各分野の企業幹部と面談を行った。
また、同大臣は在日モロッコ大使館で両国関係者が集まるレセプションで投資環境をアピールした一方、外務省、経済産業省、国際協力機構(JICA)、ジェトロを訪問し、モロッコへの投資誘致や経済協力の促進などについて会談した。2022年4月に日・モロッコ投資協定や租税条約が発効し、現地の投資環境の整備が進展したことから、会談では両国ビジネス交流の拡大に向け、さらなる連携を深めることが確認された。
投資誘致ミッション一行は帰国後、地元メディアに対し、日本企業・政府はモロッコの経済ポテンシャルに強い関心を示していると述べた。また、ミッションに同行した投資省幹部はジェトロの取材に対し、自動車部品のほか航空機や再生可能エネルギーなどの分野でも企業と面談を行って充実した訪日だったと語り、モロッコがコバルト産出国であることから、電気自動車(EV)バッテリー分野で世界的競争力を持つ日本産業界からの投資に期待を寄せた。
(本田雅英)
(モロッコ、日本)
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