ジェトロ、山東省威海市で日中企業ビジネス商談会を開催

(中国)

青島発

2022年08月16日

ジェトロは85日、中国山東省威海市で「山東省・日中企業ビジネス商談会」(以下、商談会)を開催した。商談会は、威海市政府や中国国際貿易促進委員会(CCPIT)山東省委員会と共催で行われた。

開催地となった威海市は、山東半島の東部に位置する。同市には、水産分野を中心に有力な食品加工業の企業が250社以上集積し、300種類以上の水産品が生産されている。商談会は、食品加工分野における日系企業の内販拡大を主な目的とし、日本水産やテーブルマークなど日本企業の在中国関連会社16社、現地中国企業約40社が参加した。

16社には、食材や調味料、調整剤、包装資材などの内販拡大を狙うメーカーをはじめ、自社製品の販売や同地産品の調達に関心を持つ商社、また食品検査機関などが含まれる。商談会には、日系企業との連携を通じて自社産品の付加価値向上や競争力強化を図るメーカーをはじめ、日系商社への自社製品の売り込みを希望する企業などが来場し、活発な商談が行われた。また、会場では商品のサンプル展示や試食も行われた。

写真 開幕式の様子(ジェトロ撮影)

開幕式の様子(ジェトロ撮影)

写真 商談会の様子(ジェトロ撮影)

商談会の様子(ジェトロ撮影)

ジェトロが行った「2021年度海外進出日系企業実態調査(中国編)PDFファイル(1.8MB)」では、山東省の日系企業の売上高に占める輸出の比率が43.8%(中国全体平均32%)となっており、同省は進出日系企業にとって、日本市場向けの輸出商品などの生産拠点としての役割が大きい。一方で、近年は同省を消費市場として捉え、日系企業が現地企業とのビジネス提携や内販拡大を目指す意向が強まっている。

商談会に参加した日系企業からは「内販拡大には高い関心を持っているが、自社で現地バイヤーを見つけることは難しいため、中国企業とつながることができる貴重な機会となった」「山東省内の別の地域でも商談会を開催してほしい」といった、マッチングの機会の拡大に期待を寄せる声が聞かれた。

(西島和希)

(中国)

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