武漢東駅が開設、武漢市と周辺都市とのアクセス向上

(中国)

武漢発

2022年08月22日

中国で、武漢東駅(以下、同駅)が8月12日に開設された。同駅は、湖北省武漢市南東部にある、「中国の光谷(Optical Valley)」と呼ばれる武漢東湖新技術開発区に位置している。同駅からは、三環線(武漢市を走る環状高速道路)まで自動車で約10分、武昌、漢口、漢陽の3エリア(注1)の各中心地まで約40分、武漢天河国際空港まで約60分でアクセスが可能となっている(「長江日報」8月11日)。

同駅は武漢の「1+8」都市圏(注2)の交通ハブと位置付けられており、同駅の開設により、武漢市と鄂州市、黄石市、黄岡市、咸寧市とのアクセスが強化され、武漢市を中心とした「1時間通勤圏」が形成されるという(「北青網」8月12日)。黄石市、黄岡市、咸寧市へは、同駅を始発とした列車が運行する。

将来的には高速鉄道の対応も計画

同駅へは武漢地下鉄2号線と11号線が接続しているほか、バスは武漢東駅東広場に591号線と781号線が、武漢東駅西広場に362号線と521号線が運行している。同駅の年間旅客数は長期的には944万人に達し、駅に出入りする人や送迎、商業関係者や買い物客などの利用者数を合計すると年間延べ2,200万人に達すると見込んでいる。また、同駅では、将来的に運行本数の増加や高速鉄道への対応も計画されている。

武漢東湖新技術開発区は、同駅が「光谷(Optical Valley)」として発展を目指す同区と、世界をつなげる門戸となり、高品質な発展を遂げるうえで機能するとした。

(注1)武昌、漢口、漢陽は武漢三鎮とも呼ばれ、武昌は現在の武昌区・青山区・洪山区、漢口は江漢区・江岸区・きょう口区(きょうは石へんに喬)、漢陽は漢陽区を指している。

(注2)武漢市とその周辺の湖北省8都市を合わせた都市圏。「1」は武漢市を、「8」は黄石市、鄂州市、黄岡市、孝感市、咸寧市、仙桃市、天門市、潜江市の8都市を指す。

(楢橋広基)

(中国)

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