5~11歳の児童向け新型コロナワクチン接種を承認
(バングラデシュ)
アジア大洋州課
2022年08月12日
バングラデシュのザヒド・マレク保健相は8月7日、5歳から11歳までの児童に対する新型コロナウイルスワクチンの接種を承認し、11日から試験的に開始すると発表した。同年齢層への本格的な実施は26日から予定しているとした。
マレク保健相によると、同国は150万回分のファイザー製ワクチンの到着を受け、児童へのワクチン予防接種プログラムの準備が整ったという(注)。
一方、マレク保健相は、国民への新型コロナワクチンの1回目、2回目、3回目(ブースター)接種が引き続き行われているものの、数日後には在庫が尽きるため、2回目接種が困難になるとした。その上で、国民に対し、未接種の場合は早い段階でのワクチン接種を呼びかけた。
また、既に欧米を含む多くの国で感染が広がっているサル痘ウイルスについては、パンデミック宣言が出ているわけではないため、心配は不要だと述べた(「プロトム・アロー」紙、「ユナイテッド・ニュース・オブ・バングラデシュ(UNB)」紙8月7日)。
バングラデシュは現在、新型コロナウイルスのオミクロン型変異株「BA.5」感染者の拡大に伴う感染第4波に直面している(2022年7月8日記事参照)。ユニセフは、オミクロン型変異型について、成人と子供を含む全ての年齢層にとって最も感染しやすい変異型だと報告している。同国政府は、国内での新型コロナのさらなる感染拡大予防対策として、児童への接種を承認した。
(注)2021年11月には12~17歳の学生がファイザー製の新型コロナワクチンを接種(合計約1,730万人の学生が1回目接種完了、約1,600万人の学生が2回目接種完了)しており、今回の5~11歳の児童への接種開始が待たれていた(「ダッカ・トリビューン」紙6月27日)。
(寺島かほる)
(バングラデシュ)
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