成都税関、RCEP協定活用の貿易が6月に急増と発表

(中国)

成都発

2022年08月05日

中国の成都税関が処理した6月の輸出入のうち、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定に基づく輸出入額は191,000万元(約382億円、1元=約20円)に達し、15月の合計額に比べて2.4倍となった。成都税関が6月に発行した同協定に基づく原産地証明書は223件、協定発効以降6カ月間(202216月)の合計は795件で、同協定に基づく貿易が6月に急増した。

1月の協定発効以降、RCEP協定が活用された主な品目は自動車部品や新エネルギー関連製品、化学品、農産物などが中心だったが、6月に輸出が急増したのはリチウム電池の原材料だ。

成都市金堂県に立地する世界最大規模のリチウム電池正極材メーカーの成都巴莫科技(BAMO-TECH)は6月だけで108件のRCEP協定の原産地証明書を申請し、関税削減効果を享受した。また、四川省宜賓市でリチウム電池の原材料を生産する宜賓天宜リチウム業科創は、韓国向け水酸化リチウムの輸出にRCEP協定を活用することで40%の関税削減効果が得られたほか、同協定を活用した日本市場への進出も検討する。

成都市龍泉駅区に生産拠点を持つリチウム電池製造大手の中創新航科技(CALB)は日本から塗装設備などを継続的に輸入しているが、RCEP協定の発効以降、日本からの塗装設備の輸入だけで100万元超の関税削減効果があったという。

RCEP協定の活用が6月から急激に増加した背景には、5月に成都税関などが作成した「成都市RCEP参加国市場重点品目貿易機会リスト」がある。同リストは国別に28の分類、計8,245品目をリスト化し、輸出入企業はどの商品にゼロ関税が適用されているか素早く確認ができる。

RCEP協定を活用したコスト削減効果による今後の輸出増への期待も高い。日本向けに缶詰製品を輸出する成都市金塘県の金成食品では、2022年の対日輸出額を前年比10%増、日本とオーストラリアに農薬材料や化学製材を輸出する成都市の利爾化学も、2022年の対日輸出額を前年比約25%増と見込んでいる。

(森永正裕)

(中国)

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