インフラ投資のための地方債発行をほぼ完了

(中国)

北京発

2022年08月18日

中国国家発展改革委員会は816日、2022年の地方特別債(専項債、注)について、7月末時点で発行額が34,500億元(約69兆円、1元=約20円)に達したと発表した。地方特別債は主に地方のインフラ投資に使用される。同委員会はプロジェクト実施に使用する金額分はほぼ発行が完了したため、今後は発行で得た資金の使用を加速するとしている。3月に開催された第13期全国人民代表大会(全人代)第5回会議では、2022年の地方特別債の発行総額を36,500億元としている。

中国政府は経済安定に向けた需要拡大策として、インフラ投資を重要な手段としており、地方特別債で得た資金や政策金融機関による貸し出しを活用した投資拡大を目指している。

中国の17月の固定資産投資額(農業を含まず)は前年同期比5.7%増(16月:6.1%増)とやや減速した。民間投資は2.7%増(3.5%増)と減速し、不動産投資は6.4%減(5.4%減)と減少幅が拡大する中、インフラ投資は7.4%増(7.1%増)と3カ月連続で加速し、投資全体を下支えしている(2022年8月16日記事参照)。

同委員会固定資産投資司の羅国三司長は「インフラ投資の堅調な伸びは、地方特別債の発行・使用の促進と大きな関係がある」と効果を強調した。

中央財経大学の温来成教授は7月の主要経済指標が市場予想よりも悪かったことを受け、「政府は下半期に来年分の地方特別債の発行額を前倒しで割り当てるか、今年分の発行総額を増額する可能性がある」としている(「第一財経」、816日)。

(注)省、自治区、直轄市などが収益性のある公益プロジェクト実施を目的として発行する地方債券。プロジェクトに対応する政府基金収入もしくはプロジェクトの収入により元利を返済する。

(河野円洋)

(中国)

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