中国ラオス鉄道、貨物輸送量が累計で100万トンに到達

(中国、ラオス)

中国北アジア課

2022年08月15日

中国政府は89日、2021123日に開通した中国ラオス鉄道(注1)の国際貨物輸送量が87日までに累計で1021,000トンに達したと発表した。金額ベースでは914,000万元(約1,828億円、1元=約20円)。

これまで同鉄道では、中国からラオスへ日用品や化学肥料、電子製品、ソーラー発電製品、衣料品など、ラオスから中国へは天然ゴムやハトムギ、タピオカ粉などの農産品、鉄鉱石や亜鉛などの鉱物資源などが輸送されている(「雲南網」622日)。

中国政府は「江蘇省や内モンゴル自治区をはじめとする中国30省・市・自治区が中国ラオス鉄道を通じて、ラオスやタイ、シンガポールなどとつながった。この鉄道の効率的な運行を保証するため、越境物流の輸送能力の継続的な向上をサポートしていく」としている。

2024年までに年間貨物輸送量340万トン以上に

同鉄道の中国側の起点となる雲南省政府は224日に「中国ラオス鉄道沿線の3年行動計画外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。この行動計画では、雲南省昆明市や玉渓市などの沿線都市に物流ハブを建設し、マルチモーダル輸送(注2)やコールドチェーン物流、スマート物流の発展を加速させ、貨物の供給・分配能力を強化するほか、2024年までに同鉄道の年間貨物輸送量を340万トン以上(輸出が150万トン、輸入が190万トン)にするといった目標が設定された。

(注1)中国の雲南省昆明市とラオスの首都ビエンチャンを結ぶ約1,035キロの国際鉄道路線(2021年12月9日記事参照)。

(注2)複数の輸送手段を連携させる効率的な輸送方法。

(片小田廣大)

(中国、ラオス)

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