韓国銀行、2021年の地域別国際収支を公表

(韓国)

ソウル発

2022年07月01日

韓国銀行(中央銀行)は6月24日、2021年の地域別国際収支(暫定)を公表した。国際収支の内訳の概要は以下のとおり。

1.経常収支(添付資料表1参照)

  • 対米国:経常収支の黒字規模は、前年の328億ドルから449億6,000万ドルに拡大した。貿易収支は半導体などの輸出増で黒字が拡大し、サービス収支も輸送収支の改善などで赤字が縮小した。
  • 対中国:経常収支の黒字規模は、前年の172億5,000万ドルから236億1,000万ドルに拡大した。貿易収支は化学工業品などの輸入増で黒字規模が小幅な拡大にとどまったものの、サービスおよび第1次所得収支はそれぞれ好調な輸送収支および配当収入の増加で改善した。
  • 対日本:経常収支の赤字規模は、前年の202億2,000万ドルから221億4,000万ドルに拡大した。貿易収支は半導体製造装置などの輸入が増えたことで赤字が拡大し、第1次所得収支も現地法人の配当支払いの増加で赤字が拡大した。
  • 対EU:経常収支は、前年の59億ドルの赤字から12億7,000万ドルの黒字に転じた。サービスおよび第1次所得収支が低迷したものの、貿易収支は化学工業品、船舶、乗用車などの輸出が好調だったため黒字が拡大した。
  • 対東南アジア:経常収支の黒字規模は、前年の792億ドルから1,020億5,000万ドルに拡大した。貿易収支は半導体などの輸出増で黒字規模が拡大したことに加え、サービスおよび第1次所得収支もそれぞれ輸送収支および配当収入の増加などで黒字が拡大した。
  • 対中東:経常収支の赤字規模は、前年の282億6,000万ドルから480億ドルに拡大した。原油高の影響で貿易収支の赤字が拡大した。

2.金融収支(添付資料表2参照)

  • 2021年の対外直接投資額は608億ドル2,000万ドルと、米国などを中心に、前年の348億3,000万ドルに比べ増加した。
  • 2021年の対内直接投資は168億2,000万ドルと、米国、EU、東南アジアなどを中心に、前年の87億6,000万ドルに比べ増加した。

(当間正明)

(韓国)

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