2022年上半期の港湾貨物取扱量、前年同期比0.5%減

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2022年07月22日

ロシア商業海港協会の発表(711日)によると、202216月のロシア海港での貨物取扱量は前年同期比0.5%減の41,000万トンだった(添付資料表参照)。うち原油が11.8%増、液化ガスが7.5%増、コンテナ貨物は20.9%減だった。輸出貨物は0.8%減、輸入貨物は11.0%減だった。

海港所在海域別では、北極海域のみ前年同期比増を記録した。域内の主要港ムルマンスク港での取扱量が1.4%増の2,790万トン、液化天然ガス(LNG)、原油のそれぞれ積出港のサベッタ港が4.6%増の1,450万トン、バランデイ港が33.4%増の300万トンとなった。西側諸国の対ロ制裁を受け、北極圏のLNGをアジアに振り向ける動きが出ている。これまでフランスやスペインにLNGを輸送していたタンカーが616日にサベッタ港を出港し、サハリン島に着岸した。最終仕向け地は不明。別のタンカーもサベッタ港から東方に向かっているという(石油ガス専門メディア「Neftegaz.RU628日)。

独立系シンクタンクの自然独占問題研究所と物流メディア「ポートニュース」の共同の取りまとめによると、2022年第2四半期(46月)の海港の貨物取扱量は前年同期比2.1%減の2980万トン、うち原油が10.9%増の6,780万トン、液化ガスが4.7%増の880万トン、コンテナ貨物が38.8%減の970万トンだった。

2022年の海港貨物取扱量について、連邦海上河川輸送庁のザハリー・ジオエフ副長官は前年並みか微減になるとの見通しを述べている(ノーボスチ通信630日)

(浅元薫哉)

(ロシア)

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