世界最大の日系イベント「日本祭り」3年ぶり開催、ジェトロは日本産和牛と精米をプロモーション

(ブラジル、日本)

サンパウロ発

2022年07月20日

ブラジル日本都道府県人会連合会(KENREN)が主催する世界最大の日系イベント「第23回日本祭り(フェスティバル・ド・ジャポン)」が71517日にサンパウロ市内で開催された。2019年以来3年ぶりの開催となった。日本食や日本文化を目当てに、3日間で182,000人が参加した。イベントには、日本政府や現地進出日系企業も出展したほか、日本文化芸能を紹介する催し物なども行われ、盛況だった。

ジェトロが設けたブースでは、ブラジルでの販路や消費拡大を目指すべく、日本産の和牛と精米に関する講演会と試食会を実施した(注1)。また、和牛や精米のブラジルでの受容性について一般消費者などの意見を収集した。

販売を目的とした日本産和牛は2019年に初めてブラジルに輸入されている(2019年3月22日記事参照)。ブラジル経済省によると、日本から輸入する和牛(注2)の輸入量は、重量ベースで2019年が3,516キロ、20203,001キロ、20214,475キロとなっている。2022年は1月から6月まで3,963キロと、上半期時点で前年比89%に達している。日本産精米については、20224月から適応された燻蒸(くんじょう)処理に関する規制などの課題を克服した初の輸入が実現しており、今後の販路拡大が期待される。

今回のイベントの開会式に参加したサンパウロ州のホドリゴ・ガルシア知事やリカルド・ヌネス サンパウロ市長も日本産和牛を試食した。ガルシア知事は「ブラジル産の牛肉を提供しているレストランには、ぜひ日本産和牛も試食してほしい」とコメントした。また、日本産精米を試食した参加者からは「米そのものの味を深く感じられた」「これまでに味わったことがない感覚」といったコメントがあった。

写真 日本産の和牛と精米を紹介したジェトロのブース(ジェトロ撮影)

日本産の和牛と精米を紹介したジェトロのブース(ジェトロ撮影)

写真 ジェトロブース内で提供された日本産和牛と、和牛の調理や説明を行った山崎賢一郎シェフ(ジェトロ撮影)

ジェトロブース内で提供された日本産和牛と、和牛の調理や説明を行った山崎賢一郎シェフ(ジェトロ撮影)

写真 日本産精米の説明を行うクリスチーナ・エグチ講師(ジェトロ撮影)

日本産精米の説明を行うクリスチーナ・エグチ講師(ジェトロ撮影)

(注1)ジェトロが3日間で開催した全てのイベント枠(40人×13回)は満席となり、参加希望のキャンセル待ちも多数発生した。

(注2)メルコスール対外共通関税分類番号(NCMコード)の02023000

(斎藤裕之、古木勇生)

(ブラジル、日本)

ビジネス短信 d64b37623baba4b2